以下は、日本共産党「しんぶん赤旗・日曜版」2012年12月23日号、第5面に掲載されたものです。
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国民は自公回帰したのではない
総選挙結果を見るポイントの第一は、国民が自公政治への回帰を望んだわけではないということです。自民・公明は、比例で合計300万票以上も減らしました。
国民は自公に期待を寄せたわけではなく、あまりにひどい民主党への拒絶感が、自公を低い位置で浮上させたにすぎません。
第二は、財界が進めてきた二大政党制づくりの破たんが、民主党の2000万もの減票・壊滅的敗北で劇的に進行したということです。
自民・民主の合計で09年に69%もあった得票率が、今回は44%にまで落ち込んでいます。
第三は、自公、民主から離れた2300万票が、政治転換の模索の中で、複雑な動きをとったということです。
このうちのかなりの部分は自民と本質的には変わらない「維新」や「みんな」に流れました。他方では、1000万人以上が棄権にまわり、投票しても無効票・白票を多く出しました。
こうした模索の動きを共産党など政治の根本的転換を目指す勢力が十分ひきつけられなかったことは残念です。
自民・公明は得票数の減少にもかかわらず、小選挙区制のおかげで、国会では膨大な議席を手にしました。
しかし、彼らは、原発ゼロ、消費税増税ノーといった国民世論の多数に逆らう政権でしかありえないという致命的弱点をもっています。
国民の意思に反する道を強引に進めば、今回の民主党の二の舞となるしかありません。
共産党には、従来の一点共闘をさらに力強く発展させながら、それを政治の転換に合流させる、さらに創造的な取り組みを期待したいと思います。
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