以下は、日本共産党「しんぶん赤旗」2010年8月15日、第6面に掲載されたものです。
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「わたしのおすすめこの3冊」
①不破哲三『革命論研究』上下(新日本出版、2010年)
②吉見義明『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(岩波ブックレット、2010年)
③マルクス『資本論』第1部(新日本新書①~④、1982~3年)。
①かまえて本を読むなら、ズシリと重いマルクス等の古典がいい。そして、今のような情勢だから、政治改革の方針や実践に深くかかわるものにしたい。
しかし、彼らには政治改革・革命論をまとめて論じた著作がありません。その困難を乗り越えさせてくれるのがこの一冊です。
マルクスは実践のたびに、また各地の政治や歴史を分析するたびに、革命の理論を発展させました。その内容と経過が、豊かな引用のもとに検討されています。
②北海道から沖縄まで、「慰安婦」問題の解決を国に求める意見書可決の取り組みが進んでいます。市民と地方議員が力をあわせる新たな運動で、自民党をふくみ全会一致という自治体も。
その中で、強制はなかった、「慰安婦」の証言は信用できない、「慰安婦」の待遇はよかった等とする最近の右派の主張を、「慰安婦」問題研究の第一人者が正面から批判したのがこの本です。
取り組みの発展を目ざす、みなさんの学習テキストに格好です。
③ご存じマルクスの本丸です。経済学はもちろん、唯物論や弁証法も、史的唯物論も革命論も社会主義論も、すべてが縦横に展開されます。
この大著を読み通すコツはただ1つ。それは「わかるところだけを読む」「わからなくとも先へ進む」です。
最初の目標はページを最後までめくり終えること。何年もかけてそれを10回も繰り返せば、何となくわかるところが増えてくる。この本はそういうタイプの本なのです。
この夏、どうぞ最初の一歩に挑戦を。
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