テキスト第4章「熾烈な競争を勝ち抜く韓国企業」、第5章「2020年のインド」を読む。
インドへの進出企業数は、日本が韓国を上回るが、自動車・家電などの市場での存在感は韓国が圧倒する。もっぱら国内とアメリカの市場に長く依存しつづけた日本の消極性があるかもしれない。
また「ASEAN+3」の中での日本の孤立した位置の問題もあるのだろう。
韓国企業のマーケティング戦略にかかわり、①寿命の限られたものを生産する、②毎年流行を転換する、③子どもとはたらく若い女性にターゲットをしぼるなど、いくつかのマーケティングの実例紹介も。
インドの製造業については、かつての「鎖国」経済時代につちかわれた部品生産能力が、海外からの組立型製造業の参入を容易にしている。
今後の課題は、①インフラ整備、②低い貯蓄率、③少ない海外直接投資など。低い貯蓄率は企業側の可能な運用資金の量を制約するもの。
貧困層は減少しているが、都市の成長の波及効果に取り残された地域に変化はない。ここが政治を左右する大きな要因となってくる。
先進国の人口減少の一方、インドの出生率は依然高く、これが世界の労働拠点となっていく可能性は高い。社会の人口構成は、①多産多死、②多産少死、③少産少死と移るが、インドは依然②の段階。先進国の少子化にもかかわらず、地球全体では人口爆発がしばらくつづく。
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