最後の授業。世界構造の変化を、インド以外の側面から見る。
ビデオは、「NHKスペシャル ラテンアメリカの挑戦 格差からの脱出-ブラジル・チリ」。
南米に、選挙をつうじてつくられた離米・反米政権が広がっている。番組は大陸12ケ国中7ケ国をそこに数える。
かつて植民地であり、政治的独立はしても経済的隷属がつづいた国々、それらの国の中からブラジルのような経済大国が生まれ、小さな国々も連帯の中で自立と貧困の克服を目指していく。同じ動きはアジアにもある。
さらに変化はニカラグアなど中米にも広がり、親米国家といわれたメキシコにも新たな変化があらわれいる。
あわせて、キューバ、ベネズエラ、ボリビアなど社会主義をめざす動きが活発化し、ブラジル与党の労働党も直近の大会で社会主義を第一の論題とした。
貧困からの脱出と公正な社会が、資本主義のもとで果たして可能かということが、正面から議論されている。
こうした自立の精神と多角的な外交政策を見るとき、日本の現状はあまりにみじめというほかない。
『週刊・東洋経済』(1月12日号)から「特集『北欧』はここまでやる。」の一部も紹介する。
1993年日本の1人あたりGDPは世界1位を誇っていた。しかし、06年には15位。1人あたりGDPは1.7%のマイナスとなる。
同じ時期、北欧各国は1人あたりGDPを大きく伸ばしている。特集の副題は「格差なき成長は可能だ!」であり、平等と成長がトレードオフでないことを主張する。
日本の今後を考えるとき、こうした世界の変化、世界の社会のあり方を、しっかり学ぶ必要がある。
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