卒論テーマの練りあげである。
「『自衛隊の国際貢献は憲法9条で』を読みながら」(坂元さん)。改憲・護憲論争と自衛隊の容認・否認をめぐる議論のかかわりについて。護憲を語るにとどまらず、現にある自衛隊にどういう態度をとるかというところに問題意識が進んでいる。
テーマは「自衛隊をどうしていくか」ということになるのかも知れない。さらに保守護憲派の自衛隊認識、自衛隊を災害救助隊につくりかえるとする議論、北朝鮮脅威論の検討など、学びの課題が少しずつ明確になる。
「『現代日本のワーキング・プア』を読んで」(井上さん)。実際に生活再建には役立たない程度の生活保護水準であるという問題、また貧困が自殺を生み出すところに関心が向いているようだが、現代の貧困の実際をつかむ努力がまだまだ足りない。
もっとたくさんの本を一挙に、ただし書き込みをしながら読んでいくこと。
関連して宮崎さんから「母子世帯の貧困を国際比較をしながら考えたい」とのアイデアが出る。母子世帯の平均的な就労収入は162万円(2005年)だから、高齢者とならびこれが格別の貧困層であることはまちがいない。
その現実に憤りを感ずることはわかるのだが、さて、それを卒論でどう論じていくのか。そこまでの深まりが課題となる。
最近のコメント