1回目の授業なので、ガイダンス的なものにする。経済学に関する3つの科目の関係を述べ、比較経済論の中身に入る。
今回のテキストは『覇権なき世界を求めて』。イメージをつくってもらうために、いくつかのテーマについて話す。
大局的な歴史観については、①100年前の世界と現代を比べたときの大国中心主義の後退について、②さらにより最近の問題としてはアメリカ中心型の世界システムの瓦解について、③その大きな流れの中で、日本社会の進むべき道を見通す必要があるといったようなこと。
より具体的にアジアの変化については、①植民地解放を示すことができなかった国連憲章の限界をこえて、インドシナやインドネシアでの独立戦争が行われたこと、②インドシナ戦争をめぐってはアジアに分裂が起こったこと、③それを乗り越えるべくASEANの共同が推進され、④今日では東南アジア友好協力条約が世界にひろがり、⑤アメリカの批判を打ち砕いて「東アジア共同体」づくりへの意見交換がはじまっていることなど。
こういう変化の中での麻生政権の誕生だが、さて、世界とアジアの変化にどのようなスタンスをとるものとなるのだろうか。
次回からは、テキストをつかった授業としていく。
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