最初に「消費税増税をせねばギリシャのようになる」という菅首相の言葉について解説。
実態はまったく逆で、ギリシャは2000年以降今日までに、①法人税を40%から24%に引き下げ、②消費税を18%から23%に引き上げてきた。
菅民主党のマニュフェストこそ、「ギリシャのようにするぞ」という内容。
ただし、ギリシャが国債の7割は海外投資家によって購入され、日本の国債の9割は国内の投資いえによって購入されている。
その国の国家財政の健全さと投資家との利害の一致が前者にはなく、後者にはある。その差は大きな意味をもつ。
テキスト第5章「新自由主義への退場通告」に入る。
1・グローバリゼーション
経済のグローバル化、国境を越えて商品・資本・労働力が活発に移動すること、IMF・世界銀行・WTO等による「ワシントン・コンセンサス」(市場開放・自由化の強制)、グローバリズムの名でアメリカの望む世界を強制するアメリカン・グローバリゼーション
2・累積債務問題とアジア通貨危機
82年メキシコからの累積債務問題、19ケ国のリスケジューリング、コンディショナリティ、中南米での反米政権樹立の連続、97年アジア通貨危機、東アジアの門戸開放・ドル引きつけのためにドルペッグ政策、膨大な短期資金(ホットマネー)の流出入、タイ・バーツを利用した為替投機、変動相場制への移行、国家が資本移動の管理を手放してはならない、マレーシアは短期資金の移動に制限を、東アジアサミットへ
3・2008年世界経済・金融危機の勃発
金融システム主導の成長に準備された危機、企業への資金供給や国債購入でFRBの「資産」は3倍に(ソブリンリスク)、ドル暴落の可能性、地球環境保全型の生産システムへ
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