卒論初稿を読んでの個別指導の第1回。
今日は,碇さん「男性の育児参加」,川元さん「日本の教科書検定制度の必要性とは?」,南方さん「働く女性たちのこれからのために~本当に実効性のある均等法を考える」の3本である。1人30分ずつの90分となる。
「育児参加」については,①日本の父親たちの意識と参加の実態の検討から,何がその障害となっているかをまずはみる。②つづいて北欧との対比で,労働時間の短さ(家庭時間の長さ)と育休のあり方に焦点をしぼって日本の特徴を明らかにする。③そして最後に日本社会の改善の課題とそのとっかかりを考えていく。そういう流れになりそうである。
「教科書検定」は,①明治以来の検定制度の歴史をまずは概括する。②つづいて検定制度の問題点を集中的にあらわした「家永裁判」の内容と意義を紹介する。そこで教育への政治の介入と,侵略戦争を曖昧化するその介入の内容が注目される。③最後に「不当な介入」を配した教育基本法のそもそもの制定の精神と,これを参考にしながら世界一の教育水準をつくりあげたフィンランドの教育制度との対比を行っていく。そのような流れである。
「働く女性」は,①雇用機会均等法の制定にいたる女性たちの闘いの歴史から。②つづいて住金の女性差別裁判を題材に現実の差別に対処する上での均等法の弱点(課題)を描く。③さらに97年改正,06年改正と雇均法の2度の改正の内容と問題点を示して,④最後にあるべき均等法の姿を描く。全体を通じて女性が安心して働けるようになるためには,あわせて男女共通の労働時間の短縮が不可欠であることにも注目する。そうした内容になるようである。
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