卒論初稿の検討である。
日本とスウェーデンの市民による政治意識の落差を、教育のあり方の相違に探ろうとする成瀬論文は、具体的に中学校の「社会」科教科書を比較し、そこにみられる主権者意識醸成の内容格差を明らかにし、さらにそれにかかわる教育制度づくりの歴史の相違にまで視野を広げることとする。
日本の若い世代の労働環境の問題打破を、非正規から正規への雇用形態転換の経路にもとめる西田論文は、若年労働者のおかれた環境全体の把握、ワーキングプアの生活実態に対するリアルな理解、さらに非正規雇用が急拡大する90年代後半の政治や経済の動きにも目を向けることとする。
靖国派による改憲の動きの危険性を、特に天皇崇拝の思想に着目して批判する田仲論文は、安倍政権の歴史的特徴の分析へと問題をしぼり、安倍氏の『美しい国へ』から改憲論および対米関係論をまとめ、さらに安倍靖国派内閣成立の理由とその短命の要因を探っていくものとする
第二稿は12月の提出だが、それまでの個別相談は適宜おこなっていく。
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