レポートを返すが、だいたいが同じレベルで良くそろって来ている。
こうなると形式よりも内容の問題になってくるが、内容自体はこの科目の評点の対象にならない。そこで、かつての戦争を考えるうえでの「参考」として以下のことを伝える。
①日本が朝鮮半島や「満州国」建国へと進むことが、アジア太平洋戦争のスタートラインとなっている。なぜ出ていったのかが重要論点。②中国領内に「満州国」をなぜつくっていったのか、これも重要論点。③さらに、なぜ37年から全面的な日中戦争に入ったのか、④41年にはなぜ東南アジアと真珠湾への攻撃を行ったのか。
他方、⑤45年どのような条件をもって日本は敗戦を受け入れたのか、⑥サンフランシスコ講和会議に中国・南北朝鮮が招請されなかったのはなぜか、⑦戦後の賠償金がドイツの1/10程度と少ないのはなぜか、⑧大量無差別殺戮である原爆や都市空襲を行ったアメリカに対する日本の抗議や謝罪要請はどのようか、⑨「何回謝ればいいのか」という声の一方「謝る必要がない」との声が日本の政治家たちから出てくるのはなぜか……多くの「なぜ」をかかえて考えてほしい。
映像「証言・中国人強制連行」を見る。
その後、中国国内の歴史教育や民族問題、連行された中国人のその後、閣議決定に反対はなかったのか、当時の国民の多くは知っていたのかなどいくつかの質問が出る。
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