卒論テーマを練り上げていく。
「生活扶助に視点をおいた日本とドイツの比較」(井上さん)。生活扶助自給率8.8%、扶助が必要な人の「捕捉率」は70~80%。そのような実態でのドイツの財政状況と、こうした国づくりを可能とした社会の成熟過程に焦点を。
「沖縄基地経済について」(山口さん)。在沖米軍自身の宣伝活動にもかかわらず、基地が沖縄にもたらす経済効果は決して高いものでなはい。他方、跡地利用がうまくっているケースもある。では、なぜ基地被害に苦しむ県民世論が、大胆にその方向に動けないのか。世論の変化に次回は焦点を。
「自衛隊は災害救助隊に」(坂元さん)。前回・今回と「自衛隊」改革を考えてきたが、出発点の問題意識は9条守れの世論の問題。両者をどうオリジナリティをもって組み立てていくのか、次回はそこに課題をすえて。
「母子家庭の貧困について」(久川さん)。今回は貧困の再生産へのパイプとなる教育の貧困に焦点があたる。学歴と経済生活の密着という社会の歴史的な変化もある。「母子家庭」なのか「教育格差」なのか、そこをはっきりさせるために次回は「教育格差」論に進んでみる。
「核兵器廃絶にむけて」(岡田さん)。「廃絶するべきだ」という議論のすすめ方を、「なぜ廃絶できないか」を明らかにするという方向に転換してみる。他方で、兵器一般と核兵器はどのように異なり、なぜ兵器一般を残しながら核兵器の廃絶が可能であるかという見通しもしっかりもっていく必要がある。
「天皇制と教育」(岩本さん)。今回は教育勅語の形成過程が報告される。多くの人々が戦争に動員される意識はどのように形成されたのか。結局、そこに焦点がさだまっていく。であれば、天皇制下の教育史の概要をまずつかんで、そこからしぼりこむ論点をさぐるべきか。
それぞれかなりボリュームのある報告が行われていた。
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