テキスト52~74ページを読んでいく。
スマートパワー委員会報告が「もっとソフトパワーの活用を」といわねばならない世界構造の変化について、アジアでの変化を見ていくところから。
続いて日米関係だが、基本は、占領と新旧安保条約の内容に象徴される戦後の従属関係。その上にたちながらも、アメリカからの靖国「慰安婦」問題批判が、2006年から顕著になる。
アメリカ政府の目論見は、アジアにおける日本のリーダーシップの回復(アメリカの国益にそった)と、対米従属を危険にさらす「自立派」の出現の抑制である。
安倍氏から福田氏への政権を交代をアメリカ政府は歓迎したが、それは日本の靖国派に「原理主義」から「現実主義」までの幅広いバリエーションがあるということでもある。
経済問題にも話しを進める。実物経済においてはGDPでBRICsがG7を追い越す日が遠くない(2035年まで)。他方マネー経済は実物経済の3倍もの規模に達し、これが実物経済に今日大きな打撃を与えている。
BRICsは「世界の工場」にとどまらず「消費地」としても比重を高めているが、世界経済の質を考える時、彼らの台頭がどういう意味をもつかの検討がいる。他方で、1人当たりGDPでG7各国を凌ぐ北欧各国の検討も、新たな質をもった資本主義の形成として重視されるべき。
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