最後の授業は、「質問に答えて」が基本となる。
①「在特会」のような行動の根本の理由は何か-基本は靖国史観、アジア人蔑視、国際的地位を低下させる日本への焦り
②「坂の上の雲」放映の狙いは何か-明治は栄光の時代という歴史観を国民に浸透させる、韓国 併合の正当化、歴史認識の変更・曖昧化への抵抗、NHKのすべての歴史番組がそういう傾向をもつわけではない
③民主党政権と「権力」とのかかわりは
そもそも「国家権力」(国家)とは何か、社会の構造に占める国家の位置、民主主義の発展による国家の性格の変化
アメリカによる支配、名護市長選結果を受けて「アメリカの立場変わらず」(クローリー国務次官補)、「日本の安全保障に対する米国の関与は揺るがない」(オバマ大統領、1月19日)
マスコミの問題
最近の自民党の動き、財界献金の減少、党大会に経団連会長来ず、第2次「新憲法草案」の作成へ
マスコミの動きにかかわって-「21世紀臨調」(新しい日本をつくる国民会議)http://www.secj.jp/index.htm
「当面の目標」は、①政党政治の再建、②本物の地方分権改革、③政党・政治家をささえるインフラ整備
メンバー205人に財界トップは全員入っている
さらに74人がマスメディア関係者、「(数々の提言を)公表するにとどまらず、マスメディアを通じて日常的な世論形成を行い、・・・改革を具体化し、実現していくことに最大の力点が置かれた」(「物語で読む21世紀臨調」2005年http://www.secj.jp/pdf/story-21th.pdf)
④改憲をめぐる動き
2009年5月「新憲法制定議員同盟」(会長・中曽根康弘)大会に1200人、「一日も早く国会における憲法審査会の活動が始められ、新しい憲法制定に向けて国会での議論が開始されることを願う」(決議)
現職の衆院議員の同盟に加入者139人中再選は53人
自民党(122人→39人)、公明党(1人、変化な し)、民主党(10人→9人、1人が引退)、国民新党(2人→1人)、新党大地(1人、変化なし)、無所属(3人→2人)
「大物」の落選、 「会長代理」-中山太郎元衆院憲法調査会長、 「顧問」-海部俊樹元首相、丹羽雄哉元自民党総務会長、中川昭一元財務・金融相、山崎拓元自民党副総裁、国民新党・綿貫民輔前代表、「副会長」-島村宜伸元農水相、深谷隆司元通産相、堀内光雄元自民党総務会長、「幹事長」-愛知和男元防衛庁長官
⑤改憲・9条をめぐる世論の変化
憲法改正 反対 9条改正 反対
2002年 56.9% 29.3% 41.7% 47.9%
2003年 54.3% 29.9% 42.0% 48.2%
2004年 65.0% 22.7% 44.4% 46.7%
2005年 60.6% 26.6% 43.6% 45.7%
2006年 55.5% 32.2% 39.3% 53.5%
2007年 39.1% 39.1% 35.7% 55.8%
2008年 42.5% 43.1% 30.7% 60.1%
2009年 51.6% 36.1% 38.1% 54.0%
世論の新しい逆転現象に注意が必要
⑥外国人地方参政権をめぐる世界の動きは-
日本の現状は、国政・地方共に日本国籍保有者を有権者とする
民主党・社民党・公明党・共産党は外国人も有権者加えることを提起、共産党は永住外国人に被選挙権も
自民党・国民新党・みんなの党は反対
世界的に見ても、国政への立候補権は与えられていない、投票権はごく少数の国で認められている、地方については立候補権・投票権とも20ケ国程度
ロシア、アイルランド、ベルギー、オランダ、ルクセンブルク、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、スロバキア、スロベニア、リトアニア、エストニア、ノルウェー、アイスランド、ニュージーランド、チリ、ウルグアイ、ベネズエラ、韓国、イスラエル、マラウイ
ほとんどが国籍・滞在期間・在留資格などで制限を、滞在期間を問わないのはアイルランドのみ
限られた地方で実施している国もある、これを加えて40ケ国程度
日本の特別永住外国人は42万0305人(99%が韓国・朝鮮籍)、一般永住外国人は49万2056人(2008年日本政府調査)
2012年から、在日韓国人には韓国の大統領選挙の選挙権、国会議員選挙への立候補権・選挙権が与えられる
考えるポイントは地方政治の性質への評価、すべての住民のために、住民の要求にこたえ、住民自身の参加ですすめる、地方自治体で住民として生活し、納税を始めとする一定の義務を負っている人びと(永住外国人)をして認めるか否かの問題
多くの国で、実施にむけた前向きの検討が行われている
⑦「朝日新聞」世論調査
永住外国人に地方選挙で投票する権利を与えることに賛成する人が60%、16、17日実施の全国世論調査(電話)で、「反対」は29%
政府と民主党は、地方選挙権付与法案を今国会に提出することで合意、民主支持層では賛成が70%、反対23%、内閣支持層でも賛成70%、反対23%
自民支持層では賛成と反対がともに45%、自民党内では反対意見が優勢だが、支持者の意識とは必ずしも一致していない
世代別では、30、40代で賛成が7割台、60代では54%、70歳以上では37%
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