4月13日、教室に入りきれない学生が集まっていたので、短時間のガイダンスとする。
経済関係授業の難易度は、「現代社会と経済学」「経済学」「比較経済論」とあがっている。この授業がもっと応用的で難しい。
各国経済の比較あるいは世界経済の変化に焦点をあてる。
現代世界の変化のいくつかを概括すれば、①米欧日中心型の力関係が崩壊している、②アメリカは経済的にも政治的にも地位低下が急速、③中国・インドなど巨大「発展途上国」の急速な成長と発言力の拡大がある、④それらの成長がアフリカの成長を牽引してもいる、⑤中南米には成長とともにアメリカからの自立の動きが急速、といった点が特徴となる。
前期の授業では、そうした世界の中でのEUの動きに焦点をあてる。
アメリカ・日本が「新自由主義」推進の市場経済であるのに対して、EUは社会的市場経済を標榜し、新自由主義を弱肉強食の野蛮と批判している。「社会的」(=連帯)の精神が重視されている。
他方で、EUはNATO(北大西洋条約機構)に加盟する国を多くもちながらも、安全保障政策での自立性を高めている。
中心国を構成するフランス・ドイツは、アメリカのイラク戦争に反対し「NATOの亀裂」を実現させた。
こうした新しい特徴をもつEUの実際を、経済に限らず、概括的にとらえていく。
最後に、出席者に出席票を配布し、登録希望者にはこれを提出してもらう。
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