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3・現代多国籍企業の投資論理とは
①ケインズ的世界経済と企業の多国籍化
A・完全雇用実現のための自立した財政・金融政策
B・輸出入増大による貿易の拡大、GDPの継続的上昇と世界的規模での完全雇用
50年代後半からの米国企業のヨーロッパ進出、ヨーロッパの有効需要(市場)の獲得をめざして
②新自由主義的世界経済の到来と企業の多国籍化
70年代以後、ケインズ的世界経済から新自由主義的世界経済へ
市場(売上高)規模拡大からコスト削減への海外直接投資戦略の転換、低い利子率も重要に(高ければ証券投資に向かう)
背景にあった本国での賃金上昇と利潤率低下
③多国籍企業は資金調達をどのように行なうのか
直接投資にとって利子は費用の意味をもつ
資金調達は利子率の低いところで、実際には現地での資金調達が多い(国際的な資本取引の障壁が大きい、為替変動も)
まず個人や銀行からの借入、債券・株式発行はあと(途上国には資本市場が未成熟なことが多い)
4・現代多国籍企業の組織と行動
①企業の組織はどのように進展したか
マーシャル型企業組織(多部門企業組織)が多国籍企業の典型的姿
企業体の目的計画→経営者の管理→現場の経営の管理
垂直的統合と水平的統合
コングロマリット、本部財務部門の統括したで事業として相互に関連のない部門が一体に
②多国籍企業の行動と事業部門制
本部財務部門が絶大な支配権、事業部門ごとに目標利潤率を、①中軸的成長部門はそのまま、②急成長部門には資金を集中、③成熟部門は収益を②に、④衰退部門は売却して資金を②に
GE、インテル、GM、IBM
事業部門の売買は株式市場をつうじて、それ自体が財務部門の重要な仕事
③多国籍企業の活動に不可欠となった株式市場
株式市場をつうじて企業組織を再編する
大量の資金調達の必要、株式投資家の動きを無視して企業経営はできない、株価の引き上げ策(金融市場の金利より高く、他企業より高く)、1株あたりの収益率の引き上げ
果てしない企業買収による株価引き上げと企業再編
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