自動車生産の多国籍化にもとなう鋼板生産の多角化だが,新日鉄の進出先が,アメリカ,中国,ブラジル,そして今回のインドと,BRICS中心で展開しているところに,世界構造の今日的特徴のひとつがある。
新日鉄、インドで生産検討 タタ製鉄と自動車鋼板 (熊本日日新聞,3月27日)
新日本製鉄がインド鉄鋼最大手のタタ製鉄と合弁で、自動車用鋼板の現地生産を検討していることが27日、明らかになった。トヨタ自動車やスズキなどインドに進出している日系自動車メーカーへの供給を目指す。
インドは著しい経済成長で、鉄鋼需要が急速に拡大。他社では日新製鋼がステンレスの生産を検討しており、日本の鉄鋼メーカーのインド進出が加速しそうだ。
新日鉄は2002年にタタと自動車用鋼板の技術提携を結んでおり、タタの製鉄所建設にも協力している。合弁生産については今後、建設場所や生産規模などを両社で詰める。実現すれば、新日鉄の自動車用鋼板の海外生産は米国、中国、ブラジルに次ぎ4カ国目となる。
タタは今年1月、英国・オランダ系鉄鋼大手コーラスの買収について、同社と合意したことを発表。06年の粗鋼生産量は、コーラスとの合計で世界5位の約2400万トン。
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