アメリカ議会調査局で、下院議員向けの資料「日本軍慰安婦システム」を作成したラリー・ニクシー氏が、ソウルで講演を行った。
「慰安婦」問題をめぐる日本政府の動きは、かつての戦争を正しかったとするところに核心があり、それを一線を越えるならアメリカの「否定的な反応」は免れない。
靖国派とアメリカとの矛盾であり、それはアメリカが求めた日本の改憲の動きにも新たな矛盾を生み出している。
「日、慰安婦否定は戦争犯罪無効化の下心」米議会調査局研究員(中央日報、5月30日)
「慰安婦問題に日本政府が攻勢的に対応するには20世紀初めから中ごろ、日本がおかした戦争の罪の責任を無効にしようとする意図がある」--。
米国議会調査局研究員ラリー・ニクシュ博士は29日、ソウル北東アジア歴史財団大講堂で財団研究員を対象とし、日本軍慰安婦問題が日米関係に及ぶ影響と20世紀初めから中ごろの日本の歴史に対する認識問題を中心に1時間ほど講演した。
ニクシュ博士は「日本国内の歴史修正主義者たちの目標は第2次世界大戦の中で日本による戦争犯罪の責任を消してしまおうとすること」だと批判し「慰安婦問題のようにこれらが一定の線を超えたら米国内で否定的な反応を起こすだろう」と見通した。
ニクシュ博士は慰安婦問題に対する日本政府の公式謝罪を要求する米議会のホンダ決議案に対して「6月開催予定である米国会外交委員会案件には含まれていないが、トム・ラントス委員長の権限で上程される余地はある」と付け加えた。
ニクシュ博士はまた「ドイツに比べて反省が十分でない日本を肯定的な方向に誘導するためには日本国内の良心的な市民社会団体の活動を激励し、支持していく必要がある」と主張した。続いて「韓国は歴史問題を扱うことにおいて自国中心的な観点に固執している」と指摘し「今年で70周年になる南京大虐殺など他国家の戦争惨禍にも関心を傾ける方が日本にもっと強いメッセージを伝える方法になる」と述べた。
ニクシュ博士は米議会内のアジア問題専門家として通じ、4月、初議会で配付された「日本軍慰安婦システム」という報告書を作成している。
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