中南米カリブの統合へ向けて、またしても動きが急である。
ブラジルとベネズエラの大統領が、それぞれ各国をまわって統合・関係強化のはたらきかけを行っている。
中南米・カリブ 地域統合促進へ ブラジル・ベネズエラ大統領が歴訪(しんぶん赤旗、8月8日)
【メキシコ市=松島良尚】ブラジルのルラ大統領とベネズエラのチャベス大統領はそれぞれ、地域統合促進や二国間関係強化を目的として中南米・カリブ諸国への歴訪を開始しました。
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ルラ大統領はメキシコ、ホンジュラス、ニカラグア、ジャマイカ、パナマを訪問します。
メキシコでは六日、同国のカルデロン大統領に、「南米南部共同市場(メルコスル)にもっと目を向け、南米諸国といっしょに進む戦略を決めてほしい」と地域統合への参加を呼びかけました。カルデロン大統領は、「メキシコは地理的には北米に位置しているが、ハートは中南米にある」と応じました。両首脳はエネルギー分野などでの協力協定を締結しました。
メキシコは米主導の米州自由貿易地域(FTAA)構想などをめぐってフォックス前政権時代にアルゼンチンやベネズエラとの関係が冷え込みましたが、先月末にはアルゼンチンのキルチネル大統領がメキシコを訪問し、両国関係を強化していくことを確認。ベネズエラとは、ブラジルが窓口になって関係修復が進むといわれています。
チャベス大統領は六日のアルゼンチン訪問を皮切りに、ウルグアイ、ボリビア、エクアドルを歴訪する予定です。ベネズエラのメルコスルへの完全加盟やエネルギー分野での協力などがテーマになる見通しです。
アルゼンチンでは、キルチネル大統領が「ベネズエラの加盟でメルコスルが強化されると確信している」と強調。チャベス大統領は、「団結を妨害しようとする勢力があるが、われわれはそれを打ち破る条件にある」と地域統合への決意を改めて示しました。
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