カレル・ヴァン・ウォルフレン『もうひとつの鎖国--日本は世界で孤立する』(角川書店、2006年)を読み終える。
まだ、アメリカの対中政策が、中国敵視・中国脅威を軸にとらえられた段階の書き物である。
とはいえ、ソ連崩壊以後のアメリカが、西側との「同盟」を事実上放棄していること、
すでに見放された日本が、そのことに気づかず、
依然として、対米盲従外交にしがみついていることの愚かさが語られるところは、
悲しく、情けなく、面白い。
あまりに巨大であるがゆえに「中国に手を貸すことこそが世界の任務」となっている。
この視点は、まったくもってなるほどである。
政治や文化の好き嫌いとは無関係に、経済的な相互依存は深まりつづけているのだから。
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