ネグロポンテ国務副長官の講演である。
①朝鮮の平和協議は中国をふくめた4ケ国で、6ケ国協議は将来安全保障機構とする。② アジアの台頭を考慮して、日本を国連常任理事国にする。
そうした世界の秩序維持のために中国等の力は活用するが、国連などでアメリカの力を弱めることはしたくない。
そういうことのようである。
朝鮮半島の平和協議、中国含む4カ国で・米国務副長官(日経新聞、10月24日)
【ワシントン=丸谷浩史】ネグロポンテ米国務副長官は23日、保守系シンクタンクでアジア政策について講演し、朝鮮半島の平和体制を協議する枠組みは米国、中国、韓国、北朝鮮の4カ国になると強調した。北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議に関しては「正しい道を歩んでいると信じている」と述べ、これまでの取り組みに自信を示した。将来的には同協議を安全保障機構とする構想も提唱した。
6カ国協議が2月にまとめた合意は朝鮮半島の恒久的な平和体制を「直接の当事者」が協議すると定めた。先の南北首脳会談では、朝鮮戦争終結宣言のための首脳会合の枠組みを「3者か4者」としており、中国を除く可能性も示唆していた。ネグロポンテ副長官の発言には、中国を加えた4カ国が当事者だと明確に示す狙いがある。
副長官は6カ国協議について「ブッシュ大統領は非核化を実現する有効な手段だと考えている」と、米国が今後も同協議を軸に北朝鮮との対話路線を進める考えを示した。同時に「北朝鮮問題の取り扱いは決して簡単ではない」とも認めた。
日本の常任理入り支持 米副長官が重ねて表明(中日新聞、10月24日)
【ワシントン23日共同】ネグロポンテ米国務副長官は23日、ワシントン市内で講演し、「何世代も前に着想された国際機構はアジアの台頭に適応していかなければならない」と指摘、「だから日本が国連安全保障理事会の常任理事国になることを支持している」と述べ、安保理拡大の際には日本の常任理入りを支持する米国の姿勢をあらためて強調した。
福田康夫首相は1日の所信表明演説で「常任理事国入りを目指す」と述べ、強い意欲を示している。ブッシュ大統領も先月、国連総会での演説で、常任理事国のメンバーとして「日本は十分な資格がある」と言明したが、米国は常任理事国の大幅増には反対の立場をとっている。
ネグロポンテ副長官はアジアの外交をテーマにしたこの日の講演で、中国やインドを例に挙げ、「国際社会から利益を受けるだけではなく、負担もしなければならない」と強調した。
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