10月23日に、明治公園で全国青年大集会が行われ、
全国から4800人が集まりました。
以下は、これに参加した方の感想文の一部です。
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12ほどある分科会のなかで、報道では知ることのできない原発労働者の実態や福島の現状をリアルに知りたいと思い、「原発労働とは何か」というテーマの分科会を選び参加しました。ここで聴かせていただいたは報告は衝撃的なものでした。
【原発労働の実態】
~戦争・平和問題を中心に取材をされているジャーナリスト布施裕二さんより~
(重層下請け・非正規労働)
福島第一原発事故で今も事故収束に向けて現場で働いている作業員の多くは、下請けの非正規労働者とのことでした。さらには、作業を任される下請け会社は、子会社、孫会社から8次請けまで重層化しており、その間に手数料として繰り返しピンハネが行われ、現場の労働者の日当平均は15,000~25,000円ととても労働状況に見合ったものではありませんでした。
(事故報告を圧力で隠蔽)
また、作業員が現場で怪我などをすると、傷口などから被爆しやすいなどというリスクがさらに高まるわけですが、東電は外部に内部での事故報告を表沙汰にしたくないがために、作業員が事故報告をしないように請負会社の仕事を減らすなどして圧力をかけ、作業員が事故報告をしたくてもできない状況をつくりあげているという報告も
ありました。
(原発以外に働く場がない)
さらに、そんな劣悪な業務内容にもかかわらず作業員が心配していることは“被ばくが自分の身体に与える影響”ではなく、“いかに長期間働き続けられるか”というものでした。これにはショックと怒りがこみ上げてきました。各企業には、法律で定められた被爆制限基準以外に企業が独自に定めた被爆制限基準が設けられ、作業員はその基準を超えて被爆してしまうとそれ以上作業を続けることができなくなり、原発労働という職すら失ってしまうこにとなるのです。
(劣悪な労働環境、作業員の安全ないがしろ)
他にも、作業員の宿舎には洗濯場がないなどの劣悪な労働環境や、被ばくしないための原発や放射性物質等に対する知識、防護マスクの使い方すら正しく伝えられていないとのことでした。本来、あたりまえに被ばくから守られなければならないはずの作業員が、不要な被ばくをしてしまっていることは明らかです。このようなところにまで非正規労働の弊害が最悪の形で現れていることに、強い憤りを感じざるを得ません。
原発非正規労働は、これまで人の生活・命をかえりみずに利益ばかりを優先し続けてきた資本主義社会の最たるものだと感じています。私たちは、何を大切に生きていかなければならないのか、どんな社会を築き、未来を生きる子どもたちに継いでいかなければならないのか、今一度考えていかなければならないと思いました。
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