第1回授業。リレー科目であり、4人の教員それぞれが25点ずつを分担して評点していく。
4人それぞれが評点のためのテストやレポート提出を求めるので注意のこと。
サブテーマが「戦争と平和」となっているが、問題は過去のことではない。現代の世界や日本の動きに対して、自分なりの判断をもつための基礎となる知識を得てほしい。
石川については、3回目の授業の中で、ミニ・テストを行う。
石川の担当3回は、「慰安婦」問題、「戦争責任」、「憲法問題」をそれぞれ簡潔に行っていく。
この日は、日本平和委員会企画のビデオ『あたらしい憲法のはなし』の本編部分(32分)をみんなでみる。
補足は以下のとおり。
①高校までの日本史教育の希薄さと、その内容の不足(特に近現代史)という傾向。以下、明治以後の歴史について2点を補う必要を知っておきたい。
1つは約50年間の連続した戦争の歴史。15年戦争における310万人の日本人犠牲者と2000万から3000万といわれるアジア人犠牲者。
2つは45年8月から52年4月までの連合国(実態はアメリカ)による軍事占領の歴史。
②平和憲法の内容となぜ自衛隊が存在するかについて。
日本国憲法は侵略戦争への反省にもとづき、9条で戦争放棄と武力放棄を定めた。ただし、これは自衛権の放棄を意味しない。
1945年に軍隊が解体されるが、50年に朝鮮戦争をきっかけに警察予備隊が発足する。これが52年保安隊、54年自衛隊とかわり、60年には戦争協力をさだめた日米安全保障条約がむすばれる。自衛隊は9条との関係を明快に説明することなく、アメリカの求めによってつくられた。
③自民党の「新憲法草案」(2005年10月)について。
1つはかつての戦争を反省しない国づくりをする、2つは自衛隊を自衛軍に変更し、これをアメリカとの協力のもとに活動させるというものになっている。
2007年5月には改憲手続き法が成立し、2010年にはこれが施行される。当初の自民党スケジュールでは2011年に国民投票であった。これが参議院選挙での自民党大敗によってゆらぎつつある。
このように、改憲に対する「私の評価」は、きわめて重要でごく身近な問題である。
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