初授業なのでガイダンスとする。
経済学関連の3つの授業の中では、これが一番専門的(あるいは対象が限定されたもの)となる。
インド経済をとりあげるが、その問題意識は世界の大きな構造変化をどうとらえるかというもの。
①100年前の20世紀初頭には、世界の独立国はおよそ20ケ国程度といわれ、多くが大国(米・英・仏・独・露・伊・日)などの植民地となっていた。
それが今日、国連加盟国192ケ国に及ぶ。大国の軍事力による世界の分割支配は崩れてきた。
②植民地独立をゆるしながらも、第二次大戦後の世界を政治的に分割しようとした2大国がアメリカとソ連。両者は西側と東側のブロックをつくり「東西対立」を生み出した。いずれにあっても軍事同盟がブロック内部の国々に対する介入正当化の手段とされた。
91年のソ連崩壊により東側のブロックは崩れ、アメリカが唯一超大国となるが、逆にそこから西側のブロックも崩れ始める。EUの統合推進、南米のボリバル代替統合構想の発展はじめ、世界各地域の自立した動きが活発化する。
③その中で経済的にはBRICsと総称されるブラジル、ロシア、中国、インド等の生産拠点および消費拠点としての急成長が注目される。2035年には、この4ケ国でG7合計のGDPを凌駕するとの予測もある。
今期この科目では、その中からインドを取り上げる。テキストは指定済み。
登録制限のための希望者票を提出してもらう。
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