テキスト192~209ページを読んでいく。政権党である「自民党における政治資金の流れの変化」がテーマである。
献金ルートへの「規正」(規制でなく)があり、個々の業界団体から個人へ、派閥へという道が細められる。それを補うパーティ券の販売は、誰もに有効な方法はない。日歯連問題は、その制約をかいくぐろうとした者が見せしめ的に叩かれた出来事でもあった。
結局、金は政党本部およびそれに従う支部に集中する。派閥ボスが相対的な独自性をもってうごめいた自民党が、集金力を衰退させる派閥そのものを失っていく。
政党本部に金を集中させるのは製造業・ハイテク主導となった日本経団連であり、この派閥の衰退は、「構造改革」への抵抗者の解体としての意味ももつ。
他方、自民党には、政府が補助金を出した公益団体から献金を得る、政党助成金を受け取る、事実上政府が管理する「りそな銀行」から莫大な借り入れを行うなど、政権党として地位を利用した資金入手のルートがいくつもある。
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