前回は職場における女性差別の問題。労資関係には相互依存と相互対立の二面があるが、差別は、①それによる人件費削減、②それによる労働者の分断の2つの角度で、先の相互対立の資本家の側から具体化したもの。
このような労働者の分断策には、他にも、正規と非正規、年配者と若手があり、最近では実態が労働者にすぎない管理職と社員の対立もある。
その実態をNHKスペシャル「名ばかり管理職-過酷な実態」で見ていく。
①職場でいかに法が守られず、労働者の人権が守られていないかが良くわかる。そのことに慣れきってしまった「会社人間」も少なくない。
②他方、小売店の24時間営業などはたして本当に必要か。それで長時間労働や深夜の交代勤務、さらには人手不足が生まれている。
ついでにいえば環境問題にとっても大きなマイナス。
③企業に法を守らせるには、競争するすべての企業に同様の規制をかける必要がある。そうしなけれは「法を守らなかったもの勝ち」になる。
本来ならば労働基準監督署がそのための仕事をするわけだが、実際には人員削減によって管轄範囲に目がとどかない。
そこで企業内部からの告発(訴えや相談)が必要となる。監督署は守秘義務があり、これを経営側にもらすことはない。
④要するに、はたらく者には自分の権利についての知識が必要であり、また就職活動の際には、その職場の内実をすでにはたらいている人たちに直に確認することが必要。
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