テキスト196~214ページを読んでいく。
株式交換によるM&Aが可能になり、株は貨幣の代役を果たすことになり、それをひとつのきっかけに株価第一主義の経営思想が資本主義に広がる。そのための詐欺とペテンが横行する。
他方で、株価依存型の起業も起こり、これに対応して会社法が「改正」され、事実上の無責任主義といえる資本金1円企業さえもが可能とされる。さらに、証券取引所への株式上場の審査基準が甘くされ、株式資本主義が促進される。
第11章「銀行も危ないものに手を出した」。
各種ファンドとともに金融投機の主役をはるのが銀行である。株式発行の拡大や巨大設備の不要化にともない、銀行は大口の貸出先の不足に悩む。
これを突破するための第一の手法が、動産担保での貸し出しであり、第二が、消費者ローンをふくむ小口貸し出しの増加である。さらに、もっともやってはいけないことを行ったので、株や土地などの値上がり益を担保に見込んだ貸し出し。この段階で、銀行の貸し出しは投機の要素を内部にふくむものとなってきた。
そうした傾向の延長線上にサブプライムローン問題が位置づけられる。
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