卒論テーマを練り上げていく。
「現代まで天皇制がつづいてきた理由とは」(白川さん)は、結局、徳川幕府が圧倒的な軍事力を保持し、家康もまた神になろうとしたにもかかわらず、天皇家を継続させたその理由の分析に迫ることになる。要するにその時点での、天皇の「権威」とは何であったのかということになる。
「歴史教育はどうあるべきか」(前田さん)は、教科書検定制度の問題点を指摘し、その廃止をもとめながら、あわせて国家認定の歴史を教え込むのではない「歴史教育」のあり方をさぐるものとなる。
「『理想の男性』像はどうつくられるのか」(藤原さん)は、若い女性の「理想の男性」像がどのようにつくられるかを、女性誌の中に見つけ出そうとするもの。あわせて、外から与えられた理想像にとらわれず、自由に行動することの大切さを主張するもの。
「メンタルヘルスケアはどうあるべきか」(畑佐さん)は、厚生労働省などの対策を検討し、対症療法的なケアにとどまらず、メンタルヘルスを破壊する大本になる過酷な労働条件の改善の必要を主張する。
「日本の女性はなぜ出産できないのか」(山本さん)は、少子化の社会的影響にはじまり、経済生活上の不安や社会保障の不十分さを指摘する。これに保育所関係者をつうじて、乳幼児保育の現場からみえる社会問題などの具体例とその分析を追加していく。
「靖国神社の社会的な役割」(伊藤さん)は、靖国神社の現代的な社会的機能を、特に「遺族」とのつながりや「伝統的信仰」の継承という角度から重視するもの。さらに、遊就館が展開する大東亜戦争肯定論を、観光客等に普及する拠点としての役割を追加していく。
「広島原爆」(高木さん)は、原爆資料館の展示内容に「侵略戦争への反省」をつけくわえようとするもの。これに、オバマ大統領のプラハ演説が開いた新しい局面のもとでの原爆資料館の役割という角度をさらに追加していく。
以上で、前期の4年ゼミは終了。
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