テキスト『日本近現代史を読む』の第6章から第11章を読んでいく。
報告者は第6~8章(原田さん)、第9~11章(波戸岡さん)。
44ページにあった「中国への蔑みの意識」の形成が、58ページにより具体的に示されている。
65ページの「富国強兵」は、なぜ、いつからかかげられた方針かとの質問があり、明治政府の成り立ちの経過に遡った議論も行われる。
67ページの「女工」の過酷な労働条件に関しては、当時の男性労働者の労働条件はどのようだったかという疑問が出され、労働争議の増加や各種社会運動の高揚からの類推がなされる。
69ページの「天皇中心の神話からはじまる」歴史教科書については、ほんの数十年前までの江戸時代からの思想の転換を、国民がどのように受け入れたのかが話題になる。
この点は、前回の江戸時代における「天皇の権威」、明治に入ってからの「生き神」信仰にもつづく疑問。
報告者の原田さんは、他国への侵略が国内での国民への弾圧と一体のものであった点に注目する。
以上で、第1部「近代国家の成立」を終了、第2部「2つの世界大戦と日本」に入る。
78ページのシベリア出兵にかかわって、なぜ日本だけが長期にわたってシベリアに居すわったのかという疑問が出る。問題はその領土拡張欲求の強さの源。
80ページでは「民族解放運動」とは何かという疑問が出され、84ページのワシントン体制に関しては海軍主力艦トン数の制限の具体的な数値も調べられる(米10・英10・日6)。
91ページ以降の中国の北伐を受けて、日本は大陸進出をあきらめる道もあったわけだが、31年には満州事変を引き起し、同時に国内においては社会運党への弾圧と、政党政治に対する軍部の批判と暴力にもとづく政党政治の終焉がすすめられた。
報告者の波戸岡さんは、満州事変が日本の孤立と暴走をすすめるきっかけとなった点に注目する。
休憩後は、「春休み」に「ナヌムの家」でボランティアを行ってきた坂口さんのハルモニたちとのふれあいの報告を聞き、さらに、韓国の学生たちと交流する「ピースロード」に参加した河本さんの報告を聞く。
学生たちからは、それぞれなりの感想が。
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