卒論原稿の練り上げである。
坂元さん「憲法9条と自衛隊」は、自衛隊解消が可能となる社会環境をどうつくりあげるかを考えるもの。「北朝鮮問題」とよばれる北東アジアの不安定をどうしていくか、そこが安定に向かったときに自衛隊をどうしていくかを考える。
すでに多くの文献に学んでいるが、自分なりの意見のスジを太く前に押し出すこと。
寺田さん「中国の格差社会の解消に向けて」は、成長の中での格差拡大を抑制するうえで、共産党の一党制と独特の戸籍制度の改革が必要だと主張するもの。
経済格差の解消(あるいは経済の安定した発展に向けて)、特に戸籍制度を軸にすえて、論文の柱をつくることになる。
岩本さん「天皇の戦争責任と国民意識」は、45年8月から47年5月までの「朝日」の読者投稿欄をつかって、当時の「国民意識」を探るもの。とはいえ作業が追いついていない。
いわゆる天皇の戦争責任、戦中から戦後への天皇の地位の変化や社会の受け止めなどを述べながら、投書欄の分析にこだわるものとする。
中さん「戦時中の女性の想い」は、「軍国の母」がメディアや教育の力でつくられたものであることを述べ、それほどの力をそそがねば、それは形成されないものだったことを強調する。
だが、そうしてつくられた「軍国の母」は、戦場で子どもの命をうしなっていく。このメディアや教育のあり方の恐ろしさを、今日の日本社会に対する教訓としたい。
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