テキストに入り、奥付と「はしがき」を読む。
読みやすい配慮とともに、①景気と格差、②貨幣・金融とは何か、③アメリカ追随でいいのか、という3つの強調点を確認。
第1章「景気は誰にとってのものか?」
「(1)混乱している日本と世界の経済」
現在は「100年に1度の世界経済危機」と呼ばれるが、起点となったのは住宅バブルにもとづくサブプライムローン高値と、それにもとづく消費の拡大。
07年アメリカのバブル崩壊をきっかけに、消費が崩壊し、日本からアメリカへの輸出が減少し、日本大企業が急激なリストラを推進していくことになる。
本来「サブ」であるサブプライムローンが大量に流通したことの背後には、債権の「証券化」、「金融商品化」による複雑化と、これに「安心」を与えた格付け会社の行動がある。
その崩壊に、いまわれわれはふりまわされているわけだが、根本には、資本主義の経済が人々の幸福ではなく、利益の追求を第一目標としている問題がある。
企業にとって、良い商品は目的ではなく、利益のための手段にすぎない。そこから、利益のためには何でもする「自由」を求める衝動がいつでも生まれ、労働者・中小企業・社会にそれがしわ寄せされる。
人間の生活のための経済と、企業のもうけで判断する景気は別の物である。
コメントを投稿
アカウント情報
(名前は必須です。メールアドレスは公開されません。)
コメント