レポートの課題は、次のようでした。
「フランス資本主義を歴史的に発展させてきた論理について、①対外関係の変化、②独特の社会のあり方の2点をめぐって書いてください」。
求められたのは、「発展の論理」を、①②を事例にとりあげて明らかにするということです。
提出されたレポートについては、以下のような基準をもうけて、90点から0点の点数をつけました。
90点--①について植民地支配と「脱植民地化」の過程、西側の一員でありながらアメリに従属しない戦後の「自立外交」、EU統合の中心勢力であるなどの事例をあげ、②についてはフランス革命が端緒を開いた人権思想、戦後における労働・社会保障・教育・地方自治に関する諸制度などのいくつかを事例にあげ、それらの発展を可能にした国民の政治的・社会的成熟にふれたもの。
80点--内容として①②の事例は基本的にあげられているが、それをどのように整理するかという点で躓き、「発展」の論理にまで文章が届いていないもの。
70点--①②の事例に対する理解そのものに弱点があり、結果として「発展」の論理の記述にいたらないもの。
60点--①②のいずれか一方のみの記述にとどまるもの、あるいは双方にふれているがいずれも断片的にすぎるもの。
50点--課題以外の内容について書いているもの、あるいは他者からの引用で多くを埋めているだけのもの。
0点--未提出。
ちなみに、90点は2名でした。
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