「小泉総理の靖国神社参拝に関する御手洗会長談話」(2006年8月15日・(社)日本経済団体連合会)
「小泉総理は、従前から『適切に判断する』と発言しておられましたので、今回もご自身の信念と判断に基づいて参拝されたものと推察します」。
「これまでも、日本経団連がこの問題について立ち入ることはしないと申し上げてまいりました。今回も個人の判断について、コメントをするのは差し控えたいと思います」。
その「ご自身の信念と判断」「個人の判断」を財界としてどう考えるのか。それが語るべきことの内容だろう。
このような無内容な「談話」を公表することの意図を,こちらが聞きたい。
「小泉首相の靖国神社参拝について」(2006年08月15日 社団法人 経済同友会 代表幹事 北城 恪太郎 )
「本日、小泉首相が靖国神社を参拝されたことは、かねてから明言されていたとおり、『国のために命を捧げられた方々に対する衷心からの追悼』の意を示されたものと思う」。
「次期首相には、わが国の安全と繁栄の確保に向けて、世界各国との相互理解と信頼の構築に資する外交政策を立案・実行していただきたい」。
日本経団連よりはマシである。
とはいえ経済同友会の「今後の日中関係への提言」(2006年5月9日)には次のような文章があったはず。
もう少しはっきりものがいえないものか。
①「過去に対する謙虚な反省の上に立って、中国政府・国民にその気持ちが正しく伝わる行動を続けなければならない」「相手側にとって、疑心暗鬼に繋がるような言動は慎むべきである。歴史への反省をもとにした戦後の平和国家への転換とその実績について、中国等アジア諸国に少しでも疑義を抱かせる言動を取ることは、他でもない戦後の日本の否定に繋がりかねず、日本の国益にとっても決してプラスにはならないことを自戒すべきである」。
②「近現代史の教育を充実させ、若者に過去の戦争という事実を正視させる努力が必要である」。
③「首脳レベルでの交流を早急に実現する上で大きな障害となっているのは、総理の靖国神社参拝問題である。この問題については、わが国が国際社会の中で占めている重要な地位と担っている責任に鑑み、自らの問題として主体的かつ積極的に解決すべきことであると考える」「『不戦の誓い』をする場として、政教分離の問題を含めて、靖国神社が適切か否か、日本国民の間にもコンセンサスは得られていないものと思われる。総理の靖国参拝の再考が求められると共に、総理の想いを国民と共に分かち合うべく、戦争による犠牲者すべてを慰霊し、不戦の誓いを行う追悼碑を国として建立することを要請したい」。
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