「小泉首相『諮問会議、安倍内閣も活用を』」(日経新聞,9月22日)。
「小泉純一郎首相は22日夕、在任中最後となる経済財政諮問会議に出席した。わずか20分で散会しあっさりした幕切れだったが、終了後、記者団に『諮問会議は改革を推進するうえで実に重要な役割を果たした。安倍内閣になっても、この枠組みをうまく活用して改革を進めてほしい』と表明。政策決定における官邸主導路線の継続に期待を示した」。
「諮問会議は5年半にわたる小泉内閣で187回開かれ、首相の経済政策を決める司令塔役を果たした。最後の会合では来年度予算の概算要求額や国の資産債務の圧縮などを議論。奥田碩トヨタ自動車相談役、牛尾治朗ウシオ電機会長ら4人の民間議員は退任した」。
「今後は小泉首相に代わって新首相の安倍晋三氏が議長を務めるが、新たな民間議員の顔ぶれは未定だ」。
日本経団連の御手洗会長など,どうせまた財界人主導の会議運営となるのだろうが,しかし,『経済財政白書』による非正規から正規雇用への転換の施策の必要や,『厚生労働白書』による労働時間短縮の必要性の指摘など,すでに「構造改革」路線やゆきすぎた「格差社会」への批判が官庁エコノミストからも出されている。
その中で一体どのような「改革」構想を示し,それを国民にどのように納得させることができるのか。また,竹中平蔵氏なきあと,誰がその旗振り役となりまとめ役となっていくのか。この会議の運営にとっても「ゆきづまり」の壁はますます厚くなっている。
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