アメリカ下院の「慰安婦」決議案の件である。
提案者のマイク・ホンダ議員は,日本側の阻止ロビーにもふれながら,
誤りを認めることが日本が「成熟」した国家となるための一歩だという。
「「多くの議員が超党的に日本軍慰安婦決議案の採択に賛成してくれることを確信します。決議案が3月末までに常任委を通過するというのが私の希望的観測です」
第2次世界大戦当時、日本軍慰安婦の動員について日本政府の明確な謝罪を求める決議案を先月31日米国下院に提出したマイケル・ホンダ(民主・カリフォルニア州)議員が8日、マスコミ合同電話会見を開いた。
米下院唯一の日系議員であるホンダ議員は、「トム・ラントス外交委院長が常任委の上程を受け入れると予想する」とし、「(本会議の上程権を持つ)ナンシー・ペロシ下院議長も、個人的に同決議案を支持しており、過去に提出された決議案に共同署名したこともある」と明らかにした。
日本側の反対の動きについて彼は、「自由民主国家グループの一員として(過ちを)認めることは成熟した行動だ」としたうえで、「日本が名誉な評価を受ける国になることを心より願う」と述べた。
ホンダ議員は、決議案採択が日米関係を害することはないのかという質問に、「正義がなくていかにして真の関係が築けるのか。手に傷があるのに、皮膚をさらしていては絶対に治らない。傷が癒えて新たにできた皮膚組職は、周辺の皮膚よりも強い」と説明した。
ホンダ議員は、日本側の阻止ロビーは「日本の意見を議員たちに説明する公式的な次元のものだ」としつつ、「一部の議員は日本側の反対論理に同調しているが、全体的には多くの同僚が決議案を支持してくれるものと信じる」と話した。
彼は、もし米議会の決議に日本政府の反応がない場合には、日本を訪問すると付け加えた。
日本の真珠湾空襲直後、日系という理由で収容所に連行され、1953年まで幼少時代を収容所で送ったホンダ議員は、「米国政府が1998年に謝罪したことで歴史のページを覆った教訓を、日本は肝に銘じなければならない」と訴えた。
「この問題は、正義の根源に関するものだ。多くの慰安婦被害女性たちがこの世を去っている。この勇敢な女性たちの受けた傷は、この半世紀の間放置され、癒されていない。長い間拒否され延期されてきた正義を具現する時がまさに今です」
ホンダ議員は、「謝罪に手遅れということはない」と力をこめて言った。」
コメント