筆坂秀世・鈴木邦男『私たち、日本共産党の味方です。』(情報センター出版局、2007年)を読み終える。
筆坂氏は元「共産党ナンバー4の政策委員長」、鈴木氏は「1972年に『一水会』を創設。『新右翼』の代表的存在」と紹介されている。
鈴木氏には、自民党の「新憲法草案」を批判する、「自由が制限されるような”自主憲法”より、自由が保障された”占領憲法”のほうがよい」といった発言もあり(188ページ)、「新右翼」のものの考え方について、新しく知らされることがいくつもあった。
他方で、筆坂氏には、事柄の真実を探究しようとする覚悟が見えないところが残念である。自らも「ナンバー4」だったと語る当人が、組織批判を行うときに、自身が果たした役割や判断についての反省をどこにも示さないのはどうしてだろう。
本文と「おわりに」(筆坂氏)のトーンの相違を見ると、「ライター」(おわりに)がつくった文章を十分推敲せずに、出版した結果ということなのかも知れないが。
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