兵庫県内の自民党員は2万7000人であるらしい。
彼らの投票に応じて、県の自民党にわりあてられた3票の行方が決まっていく。
テレビでのパフォーマンスは、もっぱらこの自民党員向けに行われているということである。
中央VS県議 自民総裁選、兵庫でも工作激化(神戸新聞、9月20日)
自民党総裁選で二十日、兵庫県連が実施する予備選挙の開票が二日後に迫り、兵庫の持ち分三票をめぐる福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長両陣営の活動が過熱している。県内選出十二人の国会議員のうち八人が支持し優位に立つ福田氏に対し、東京中心、派閥力学に対する反発から麻生氏支持を表明する県議らも多い。票の出方が新総裁への貢献度を示すだけに、活動がエスカレートしている。
「福田さんをぜひともお願いします」。十九日夕、県連幹部を訪れたのは大阪府内選出の衆院議員だった。福田選対で近畿を担当し、東京から支持を依頼するため駆けつけてきた。他府県選出の国会議員が“越境”してくるのは異例だ。
県内では、福田選対本部事務局次長となった谷公一衆院議員(兵庫5区)が「がけっぷちに立たされた自民党の再生は福田候補に賭けたいと考えました。ご理解を」と記した文書を配り、地元の票固めに懸命。大前繁雄衆院議員(兵庫7区)も後援会報などで支持を呼びかけている。
一方、麻生陣営の中心は兵庫関係議員で唯一麻生派に所属する鴻池祥肇参院議員(兵庫選挙区)。関係者は「地方から形勢逆転を期したい」と危機感をにじませ、県議らに支援を要請。鴻池氏の秘書を務めた黒川治県議(尼崎市)らが「地元で一人五十票は固めたい」と電話作戦を展開する。
麻生氏は七月の参院選の際、三度も兵庫入りし、逆風下での戦いを強力にてこ入れした。原亮介県連幹事長も「演説のうまさや国民的人気の高さから県内では麻生さんの方がなじみがあるのでは」と分析。さらに麻生派をのぞく八派閥が、福田氏支持に回っていることへの反発も根強い。
県連所属の県議は四十三人。態度を決めかねている県議も相当数おり、ベテラン県議は「二人の政策に大きな違いがなく選びにくい。どちらの顔を立てるべきか…」と頭を痛めている。
県内の党員は約二万七千人。投票は郵送で行われ、二十二日夕、開票される。得票数に応じて三票が割り振られる。
コメント