兵庫県議会の予算質疑がはじまった。
知事は「財政構造」へのこれまでの「配慮」の不十分を語っているが、その「再構築」方針が「新行革プラン」では、まるで県民への責任転嫁である。
これに対して自民党は土建予算の削減を抑制しようとし、民主党は県職員への接近を強く意図しているようである。
ここに「相乗り」崩壊へのひとつのきっかけがあるのかも知れない。
その原動力は現県政への批判である。
行革予算案めぐり審議 兵庫県議会代表質問(神戸新聞、2月27日)
兵庫県会は二十六日、本会議を開き、自民党、民主党・県民連合、公明党・県民会議の各会派が代表質問した。危機的財政状況の改善を目指す「新行革プラン」に基づき編成された二〇〇八年度予算案をめぐり、各会派が県の姿勢をただした。井戸敏三知事は「改革の断行なくして兵庫の再生はない」と財政健全化への決意を表明。“行革予算”の審議が本格化した。(畑野士朗)
新行革プランは一八年度までに、歳出に対して通常の収入が足りない収支不足の累計額を一兆二千四十億円と見込む。この穴を埋めるため、県は、一般会計の規模を対前年度当初比で過去最大の5・4%減額し、十一年ぶりに二兆円を下回る緊縮型予算案を提案した。
井戸知事は、財政危機の原因に地方交付税の大幅削減などを挙げた上で「わたし自身あまりにも毎年度の収支対策にのみ依存し、財政構造自体への配慮が十分でなかった」と反省を口にした。今後は「持続可能な行財政構造への再構築を図るため、不退転の決意で改革を実行する」と述べた。
また、歳出削減策について三会派はそれぞれの主張を展開。自民は「建設事業費の急激な削減は地域経済への影響が懸念される。激変緩和で〇八年度の削減率を縮小したことは大いに評価する」とした。民主は「職員の給料月額の減額などは士気低下につながりかねない」と人件費削減を批判。公明は福祉医療の縮小を〇九年度に先送りしたことを評価した上で「『県民生活の質の向上』に目標の重点を置くべきだ」とした。
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