山がよぶ、雪がよぶ、酒がよぶ、お湯がよぶ。
2010年の極楽スキーは、3月9日~12日の日程で行われた。
【3月9日(火)】
7時起床の朝であった。
もちろん、フラフラの睡眠不足だが、
どうにか、8時半には外に出て、
コンビニを経由し、
JR「加島」から「尼崎」へ、「大阪」へ移動。
ここで、9人のメンバーとの合流をはたす。
9時10分には「大阪」を出る。
特急「雷鳥」での移動である。
9時40分には「京都」から、
さらに5名が乗りこんでくる。
今年のメンバーは、U野先生、Y本先生、F庄先生、
I田先生、U田先生、S藤先生、M浦先生、M杉先生、
K林先生、M宅先生、T中先生、K吉先生、
そして、H子、F生とこちらの総勢15名となっている。
過去10数年のわが幹事人生のなかで、
これほどの人数であったことはない。
にぎやかなおしゃべりの中、
電車は北へ、北へと進んでいく。
10時半、「長いトンネルを越えると
雪国であった」。
車内に、オオッと歓声があがる。
12時すぎには、「金沢」に到着。
ただちに、予約していた寿司屋に直行。
駅近くでの15人席の事前予約は
なかなか大変で、
今回は金沢方面寿司隊長をM杉先生にお願いしていた。
45分満腹1本勝負の怒濤の食いっぷりに、
店のみなさんからも感謝の声がひびいてくる。
全員、ただちに、JR「金沢」にもどっていく。
次は、特急「はくたか」であった。
3時ちょうどには、「直江津」で下車。
ここからは、バスでの移動となっていく。
団体名は「極楽スキー様」である。
4時半すぎには、野沢温泉「旅館さかや」に到着。
こらの看板は「極楽スキー部様」となっていた。
荷物を整理し、温泉につかり、
各自「ああっ」とか、「ううっ」とか
思い思いの声を出し、
6時には、本日メインの宴会に入る。
初参加のメンバー3人からは、
「スキーと私」のタイトルで
短い自己紹介もしてもらう。
8時半からは、部屋にもどっての宴会である。
ただちに買い出しチームが編成され、
土産物屋の他、地元のスーパーにも突入する。
馬肉のくんせい、
いなごの佃煮、蜂の子の甘露煮といった、
郷土色豊かなつまみも登場する。
それぞれがもちよった名菓、名酒も披露され、
宴会は、12時前まで、くりひろげられた。
ああ、極楽、極楽。
【3月10日(水)】
7時半起床の朝である。
夜中のうちに、ケータイへの迷惑メールが16本。
マナーモードにはしているが、
同じ部屋で眠るみなさんに申し訳ない。
ただちに、F生に解決の手を打ってもらっていく。
温泉で、またしても「うう」とうなり、
8時半には朝食をとる。
9時半には、着替えて、外に全員集合。
そして、ゲレンデへあがっていく。
スキー初日午前は、試練の天候となっていった。
雪の状態は非常に良い。
しかし、風が冷たく、視界が悪い。
それでも、1年ぶりのスキーは、やはり楽しい。
12時ちょうどには、
いまはなき「どんぶりハウス」を懐かしみながら、
パラダイスゲレンデの「はくぎん」に入ってみる。
カレーやら、ラーメンやらと、
それぞれが、自由にゲレンデ食をとっていく。
午後、再び、山をあがっていくが、
リフトを降りた直後に、
Y本先生のブーツが割れて砕ける
アクシデントがある。
滑走中でなくて、まったく良かった。
Y本先生は、ただちにブーツをレンタルし、
再び、ゲレンデに復帰していく。
2時半をすぎところで、突如、
雲のさけめに青空が。
M浦先生による直前の「晴れ乞いの舞」の成果であろうか。
気温もグッとあがってきた。
3時には、今度は「ぶな」に入り、
ココアなどを飲んでみる。
毎年3時に利用した「パスタ・デ・パスタ」も、
今年は「休業」となっており、寂しい。
後は、青空のもとでの滑走である。
ゴンドラの終わりの時間となり、
4時半には、全員、下のゲレンデに降りていく。
こちらは、早めに切り上げて、
温泉街の土産物屋を歩いてみる。
新参からは「ひらがなで『ゆ』と書いてあるもの」
というリクエストがあった。
発見できたのは、わずかに1つ。
野沢温泉では岡本太郎が描いた「湯」の文字が
どこにも多様されており、
「ゆ」というひらがなは、ほとんどない。
温泉につかり、6時半からの夕食とする。
今夜は、お膳のならびを「向かい合わせ」にかえてもらう。
これによって、「差しつ差されつ」というわけである。
9時からは、部屋にもどり、
はげしい2次会を行っていく。
今夜も買い出しチームが街を歩く。
大学運営、財務状況と教職員の処遇、
入試センター手当、オリンピックと、
話題は実に多様である。
11時には、早めのおひらきとなしていく。
明日にそなえる知恵を
ようやく身につけはじめた行動である。
ああ、極楽、極楽。
【3月11日(木)】
7時半起床の朝であった。
窓をあけると外は雪。
これで、雪質はOKである。
あとは、視界と風となっていく。
中庭の木々の雪にも風情がある。
この時期、こんなにつもることは珍しいらしい。
露天風呂にも雪が落ちる。
湯につかり、
冷たい雪を、肩や背中に
受けとめていく。
屋内の大きな風呂は、こんな感じ。
8時半から朝食をとり、
食後は旅館のパソコンでメールを開く。
う~む、早くも90件ものあれこれが。
「スキー中だとは思いますが」も何件か。
みなさん、返事は、ちょっと待って下さいね。
9時半には、全員、旅館前に集合である。
野沢には、こうした同祖神があちこちにある。
雪は止んだが、山の上部は雲につつまれている。
午前中は、昨日と同じような環境となる。
12時には、今日も「ぶな」に集まっていく。
こちらはスパゲティをゾゾゾゾゾ。
「午後から、スカイラインに行ってみようか」
「いや、あそこは、見晴らしがよくなければ」。
そんなことを相談するうちに、空がキッパリ晴れあがる。
急げや、急げと、外に出る。
よ~し、約1名集まらない人がいるけど、
そろそろ出っ発~つ。
リフトを乗り継いで上にあがり、
長いスカイライン・コースを滑り降りる。
う~む、すごい。
これも、すごい。
申し訳ないほどの眺めである。
滑るのにも、写真を撮るのにも忙しい。
急斜面の長い下りも、まったく極楽。
3時には、再び「ぶな」に集合し、
直前の感激を語り合う。
さらに、この後には、撮影者1名(わが身のことだが)を除く、
総勢14名での「ムカデスキー」を実施する。
この3年ほどの新行事。
12名が列をなし、
2人のボーダーがまわりを滑る。
3度、4度の執念深い試みの末、
ゲレンデ全体の注目をあびて、
見事にこれを達成していく。
(これについては、後日、動画をアップしたい)
5時前には、ゲレンデ入り口の神社の前で、
好天と、みんなの無事と、
ムカデスキーの成功を感謝する。
お湯につかり、
6時半から、いつものように夕食をとる。
余計な気遣いのいらない
楽しいおしゃべりがつづいていく。
今夜は部屋でも、うまい酒「帰山」をやっていく。
2つ目の馬肉くんせいが登場するが、
イナゴは減りが遅かった。
11時には、おひらきとする。
片づけの後も酒を求める男があったが、
他のメンバーでさっさと部屋の電気を消していく。
「あれ、真っ暗だ」。
洗面所からもどった男の
あわれなつぶやきが
悲しく、おかしく、部屋にひびいた。
ああ、極楽、極楽。
【3月12日(金)】
7時半起床の朝であった。
今日は、朝から快晴である。
ただし、気温はさほどあがっておらず、
またしても、雪質はまったくもってOKとなる。
朝風呂のあと、
8時半からの朝食をとり、部屋の荷物を片づけていく。
9時半には、すべてを片づけての集合である。
ここで記念撮影を行っていく。
午前中で早帰りとなるS藤先生にお別れを告げ、
残りメンバーは、いつものようにゲレンデへ。
雪と眺望を楽しみながら、
「あと4本」「あと3本」と、
おしまいまでの時間を惜しむ。
最後の最後に、K林先生が、
M浦先生に借りていた
スキーを流してしまうハプニングがあり、
また、K林先生の相方様との
あわただしいご挨拶も行われる。
12時半には宿にもどり、
風呂につかり、宅急便発送の準備をととのえ、
各種飲み代の清算を終えていく。
「旅館さかや」様、今年も気持ちのいい
時間をすごさせていただき、
本当にありがとうございました。
2時ちょうどには、予約しておいた
「庄平そば」に今年も突入。
食券を買うために、みんながならぶ。
こちらは、枡酒とおおざるを注文。
さらに「ふきのとうの天ぷら」をお願いすると、
サービスを3皿もつけてくれた。
くわえて「そば」自体のサービスもあり、
こちらは、うれしくも、恐縮してしまい、
ただただ、喜んで枡酒の追加注文を重ねていく。
3時には帰りのバスに乗っていく。
「ボクは乗り物の中では眠れないのです」
「フランスまでの飛行機でも、いつもずっと起きています」。
そう語ったばかりT中先生が、ただちに眠りに落ちていった。
それほどまでに、この企画の
万人を極楽におとしめる力は強烈である。
4時半すぎには、JR「直江津」前の
いつもの店で自由に食事。
4つのテーブルの3つまでが
軽食、甘いものに走るなか、
わがテーブルだけは、
酒とサカナを愛し続ける。
5時半には、特急「はくたか」に乗り込んでいく。
ここでも、わがボックス4人は最後まで酒をはなすことなく、
ゴクラキスト中のゴクラキスト、
極楽原理主義者を自認する。
日本海に、キレイな夕日が沈んでいった。
JR「金沢」の乗り換え時間には、
駅そば・うどんに手をだすメンバーも。
特急「サンダーバード」に乗り換えて、
総合文化学科の将来、
当面する大学・中高の対抗野球、
研究者人生の様々と、
酒を片手に、議論と笑いをつづけていく。
10時前には、JR「堅田」で、
U野先生が下車される。
そして、JR「京都」では、こちらの4人のメンバーが下車をする。
メンバー全員の「敬礼」をあとに、
残りメンバーも10時半には「大阪」に到着。
バラリとここで解散である。
こちらは、JR「尼崎」へ、
数名のメンバーとともに移動し、
11時すぎには、「加島」に無事の帰宅となっていく。
リュックの荷物を洗濯機に放り込み、
帰っていた相方と新参へのお土産を引っ張りだし、
たまっていた200通ほどのメールを
チラミで次々捨てていく。
これにて、本年の極楽スキーも全編の終了である。
ああ、極楽、極楽。
みなさん、おつかれさまでした。
コメント