1月31日,米下院に「慰安婦」関連決議案が提出された。
「女たちの戦争と平和資料館」サイトに掲載された,決議案の日本語訳は以下のとおり。
内容は最近の「河野談話」見直しを企む動きなどにもふれている。
決議案全文および提案者のマイク・ホンダ議員による解説はこちら。
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第110議会 第1会期
日本政府は、1930 年代から第二次大戦継続中のアジアと太平洋諸島の植民支配および戦時占領の期間において、世界に「慰安婦」として知られるようになった若い女性たちに対し日本軍が性奴隷制を強制したことについて、明確かつあいまいでない形で歴史的責任を正式に認め、謝罪し、受け入れるべきであるとする下院の認識を表明する。
下 院
2007年1月31日
決議(案)
日本政府は、1930 年代から第二次大戦継続中のアジアと太平洋諸島の植民支配および戦時占領の期間において、世界に「慰安婦」として知られるようになった若い女性たちに対し日本軍が性奴隷制を強制したことについて、明確かつあいまいでない形で歴史的責任を正式に認め、謝罪し、受け入れるべきであるとする下院の認識を表明する。
日本政府は、1930 年代から第二次大戦継続中のアジアと太平洋諸島の植民支配および戦時占領の期間において、日本軍への性的隷属というただそれだけの目的のために、やがて世界に「慰安婦」として知られるようになった若い女性たちの確保を公的に行なったものであり、
日本政府による強制軍事売春たる「慰安婦」制度は、その残酷さと規模において前例を見ないものとされるものであるが、集団強かん、強制中絶、屈従、またやがて身体切除、死や結果的自殺に至る性暴力を含む、20 世紀でも最大の人身売買事件の一つであり、
日本の学校で使用されている新しい教科書には「慰安婦」の悲劇その他第二次世界大戦中の日本の戦争犯罪を軽視しようとするものがあり、
日本の公人私人が最近になって、「慰安婦」の苦労に対し日本政府の謝罪と後悔【「お詫びと反省」】を表明した1993 年の河野洋平内閣官房長官の「慰安婦」に関する声明を、弱めあるいは撤回する欲求を表明しており、
日本政府は1921 年の「婦人及児童ノ売買禁止ニ関する国際条約」に署名しており、また武力紛争が女性に与える特徴的影響を認めた2000 安保理の「女性、平和と安全保障に関する決議 1325 号に賛成票を投じたものであり、
下院は人間の安全保障、人権、民主主義的価値観および法の支配を促進しようとする日本の努力を、安保理決議1325 号支持国となったこととともに賞賛するものであり、
下院は、日本の公人と民間人の勤労と情熱の結果である1995 年の民間基金たるアジア女性基金の設立を賞賛し、
アジア女性基金が日本の人々からの「償い」を慰安婦に届けるべく 5700 万ドルの寄付金を集めたものであり、
政府によって着手され資金の多くを政府に負う民間基金であり、「慰安婦」の虐待と苦労に対する償いのためのプログラムやプロジェクトを実行することが目的であったところのアジア女性基金の任務が 2007 年3 月31 日をもって終了し、基金が同日をもって解散することから、
今や以下の形で解決されるべきことが下院の認識である。
(1)日本政府は、1930 年代から第二次大戦継続中のアジアと太平洋諸島の植民支配および戦時占領の期間において、世界に「慰安婦」として知られるようになった若い女性たちに対し日本軍が性奴隷制を強制したことについて、明確かつあいまいでない形で歴史的責任を正式に認め、謝罪し、受け入れるべきである。
(2)日本政府は、この公式謝罪が日本国総理大臣により、総理大臣としての公的声明を発表する形で行なわれるようにすべきである。
(3)日本政府は、日本軍のための「慰安婦」の性奴隷化と売買はなかったとする如何なる主張に対しても、明確かつ公的に反駁すべきである。
(4)日本政府は、現在および未来の世代に対しこの恐るべき犯罪について教育し、「慰安婦」に関わる国際社会の数々の勧告に従うべきである。
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