政府は「雇用情勢の改善」というが,正規雇用の有効求人倍率は0.67でしかない。
10人中3人以上が非正規へまわらずにおれない実態である。
ヨーロッパでは,正規雇用を求めながら非正規でしか働くことができずにいる労働者を「失業者」としてカウントすることが多いようだが,日本はそれを正規雇用との区別なしに就業者とする。
大量の非正規雇用を当然視する政府の労働・社会政策観のあらわれである。
2月の完全失業率4.0%、4カ月連続で同水準(日経新聞,3月30日)
総務省が30日発表した2月の完全失業率(季節調整値)は4.0%で4カ月連続で同水準だった。男性の失業率は改善したが女性は3カ月連続で悪化した。一方、厚生労働省が同日発表した2月の有効求人倍率(同)は前月を0.01ポイント下回る1.05倍。両省とも「雇用情勢の改善は続いている」との見方を維持した。
完全失業率は15歳以上の働く意思がある「労働力人口」にしめる完全失業者の割合を指す。完全失業者は前年同月比7万人減の270万人と15カ月連続で減少している。企業などに勤める雇用者は58万人増の5468万人。
男女別の完全失業率は男女とも4.0%で同率。男性は前月比0.1ポイント低下したが女性は0.2ポイント上昇した。年齢別では女性で15―34歳の若年層の完全失業率が悪化、逆に男性の15―34歳は改善した。
有効求人数は前月比0.5%減、有効求職者は1.0%増で有効求人倍率を押し下げた。新規求人数は前年同月比4.4%減った。正社員の有効求人倍率は0.67倍で前月比横ばい。(11:03)
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