日本のメディアには,まだ直接の報道がないようだが,アメリカの議会調査局から「慰安婦」問題に関する報告書が出されたという。
朝鮮日報や中央日報は,これを「狭義の強制性」を論じた安倍氏への公式の反論だとして報じている。
調査は,ミャンマーにいた韓国人「慰安婦」の証言,ホレース・アンダーウッド博士の1942年の報告,オランダ政府が所有する資料等にもとづいている。
「強制動員の証拠は明白」=慰安婦問題で米議会報告書-韓国紙(時事通信,4月10日)
【ソウル10日時事】10日付の韓国紙・朝鮮日報は、米議会調査局が従軍慰安婦問題について「日本政府と日本軍が慰安婦の強制動員に介入した証拠が明白だ」とする報告書を発行したと報じた。
報告書はミャンマーにいた約20人の韓国人女性の証言記録などを基に作成され、「日本軍が女性の募集から慰安所の運営に至るまですべての段階に介入していた」と指摘。「大部分の女性が慰安所へ強制的に収容されたことに疑いの余地がない」などと結論づけているという。
慰安婦:「日本政府・軍の強制動員関与、証拠は明白」(朝鮮日報,4月10日)
米国議会調査局は最近、旧日本軍の「従軍慰安婦」に関する報告書をまとめ、その中で「日本政府と旧日本軍が慰安婦の強制動員に関与した証拠は明白であり、旧日本軍が慰安婦の募集から慰安所の運営に至るまですべての段階に関与していた」という見解を示した。
この報告書は、米軍がビルマ(現ミャンマー)で発見した約20人の韓国(朝鮮)人慰安婦らの証言や、ホレース・アンダーウッド博士が1942年に日本政府によって韓国から強制追放された直後、韓国の女性が日本軍の慰安婦として強制動員された事実について米国政府に報告した記録などを基に、このような見解をまとめた。
今回の報告書は、昨年作成した11ページにわたる報告書の内容を23ページまで大幅に補強したもので、米国議会の議員らに配布された。昨年の報告書では、旧日本軍の従軍慰安婦問題については客観的な事実についてのみ記載していたが、今年の報告書では「日本政府・旧日本軍の過ち」について詳細に指摘している。
報告書はまた、「証言によると、日本当局が女性たちをだまして慰安所に連れていった。彼女らの大部分が慰安所に強制的に抑留されたという点については疑いの余地はない」と記している。これは日本の安倍晋三首相が「慰安婦を強制動員したという証拠は十分ではない」と述べたのに対する公式な反論だといえる。(ワシントン=崔宇晢(チェ・ウソク)特派員)
「慰安婦募集から運営まで日本政府がすべて介入」米議会報告書(中央日報,4月10日)
安倍晋三日本首相の慰安婦強制動員証拠不足発言に正面から対抗する米議会調査局(CRS) 報告書が最近発刊され、下院の慰安婦決議案上程を前に米議員たちに配布された事実が9日、確認された。
CRSは報告書を通じて、日本政府と日本軍の慰安婦強制動員に介入した証拠はあり、日本軍が慰安婦女性募集から慰安所運営まですべての段階に介入したと指摘した。CRSは米軍がミャンマーでつかんだ20人の韓国人出身慰安婦の証言とホルスアンダーウッド博士が米政府に報告した日本軍の韓国人慰安婦強制動員記録、オランダ政府文書記録保管所に保管された日本軍慰安婦強制動員資料などを証拠として提示した。
本報告書では昨年4月10日に出された1930~40年代に日本軍によって行われた慰安婦動員実態に関する報告書を大幅に補強したものだ。昨年の報告書は日本軍慰安婦問題について客観的な事実を盛り込むにとどまったが、今回の報告書は日本政府と日本軍の過ちを具体的に指摘しているのが特徴だ。
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