なるほど、いまや海外との経済交流は、「地方」の責任で押し進めるものともなっている。
問題は、兵庫の現状が、どれほど地元の中小企業に配慮したものとなっているかであろう。
インタビュー・兵庫県とベトナムの貿易・投資は拡大傾向(HOTNAM! 8月30日)
― 井戸・兵庫県知事インタビュー ―
兵庫県内企業とともに訪越した井戸敏三兵庫県知事に、今後のベトナムとのかかわりについてお話を伺った。
Q: 視察の目的は?
A: 県内企業はこれまで中国への投資が多かったのですが、最近はベトナムが注目され始め、県内の多くの企業がベトナムへの投資シフトを決定しています。今年11月にも、兵庫県とベトナムの協力関係を具体化するための使節団が訪問する予定です。
ベトナムの魅力は、政情や投資環境、安定した経済発展、ASEAN自由貿易協定(AFTA)、世界貿易機関(WTO)加盟、ベトナム人の勤勉で優れた技能、兵庫県の強みである道路や高速鉄道などのプロジェクトが豊富な事などでしょう。
Q: 現在の双方の関係は?
A: 県とベトナムの貿易・投資は拡大傾向にあり、県からの2006年の輸出総額は11兆ドン(約6億8,750万ドル)と、2001年比倍増しています。輸出品目は主に機械・電機・電子製品です。ベトナムからの主な輸入品は水産物や原油で、輸入総額は7兆ドン(約4億3,750万ドル)と、2001年比1.4倍です。
現在ベトナムで活動する兵庫県系企業は30社に上り、特に県の強みである鉄鋼・ファッション・インフラ整備などで協力関係を強化していきたいと考えています。現地視察を通して状況を把握する事で、多くの企業が将来の取引先を探すことができました。
Q: 両国企業のビジネス促進に対する支援制度などは?
A: 兵庫県には、神戸市に投資サポートセンターがあり、ここでは、ベトナム投資する県内企業、日本へ投資をするベトナム企業をサポートします。JETROの対日投資・ビジネスセンターも神戸にあります。
県は県内に投資を希望する企業に対する短期の事務所貸与制度を実施しており、初期投資で事務所に困るベトナム企業に対し、一定期間無償で貸与することも可能です。その他、外国からの研修生受入を実施しており、特にベトナムで活動する県内企業から派遣された研修生の受入を優先、奨励しています。 (Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)
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