兵庫県自治体問題研究所編『住民が主人公の地域づくり 兵庫4町長が語る』(兵庫県自治体問題研究所、2007年)を読み終える。
山田兼三元南光町長、嶋田正義現福崎町長、東野敏弘元黒田庄町長、奥村忠俊元出石町長が語る、町政自治の実情である。
コーディネーターは岡田知弘氏。
地方自治体の戦後最大の危機のなかで、いまこそ「住民与党」を貫いた4町の実際に学ぼうというのが問題意識。
岡田氏による総論は、4町長の話と合わせて読むことで深みが見える。
山田氏は、国政は内閣交代のたびにコロコロ変わると批判する。
嶋田氏は、最初から職員研修を重視しており、さらに都市部で同様の自治体を実現するためにはとの問いに「妙薬はなく、人と組織を拡大することが大切」だと述べている。
東野氏は、合併によって町長を退任する際に、自転車に乗り2400戸の全世帯をまわってあいさつしたという。
選挙の時にだけアタマを下げる人間にはなりたくなかったからだという。
奥村氏の発言からは、但馬の病院統廃合問題の背景がよく見える。
さて、「県民が主人公」の県政づくりに向けて、何をどう、実践の課題として汲み取るべきか。
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