兵庫県を「先端研究のハブにしたい」とすることに異論は特にないのだが、問題はそうして促進される「企業立地」の内実。
それが県民生活の向上につながるのか、それとも県財政の劣化を深め、県民関連予算を圧迫し、さらに非正規雇用を拡大していくだけなのか。
その深刻な対立点はすでに尼崎の松下プラズマ向上などで現実のものとなっている。
兵庫県、先端科学の情報発信強化 企業誘致狙い(神戸新聞、2月27日)
兵庫県は、大型放射光施設スプリング8や二〇一〇年度に稼働する予定の次世代スーパーコンピューターなど、県内の先端研究機関の産業利用を促進するため、情報発信を強化する。企業の視点から研究機関を取材してインターネットで情報を流したり、企業向けセミナーを開催したりする。
産業利用を企業立地につなぐのが狙い。これらの取り組みを「リサーチHUB(ハブ)兵庫」と名づけ、二〇〇八年度予算案に百二十万円を計上した。
企業に詳しい有識者が研究機関を訪ねて技術開発の取り組みなどを取材し、記事をネットで公開するほか、経済誌にも掲載する。また、企業と研究機関の橋渡しとなるよう、東京などでセミナーを開き、研究内容を紹介する。
県科学振興課は「企業にとってどんな活用ができるのかを広く知ってもらい、兵庫を名実ともに先端研究のハブ(拠点)にしたい」としている。
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