この夏の訪韓旅行に参加した、石川3兄弟から感想文がまとまって届いた。
いくつかを要約、抜粋して紹介すると、次のよう。
それぞれになりに、考えるところがあったようである。
〔C男、18才〕
最初に「韓国へ行くか?」といわれた時には、遊びの旅行のつもりだった。目的を知ると「あまり行きたくないという思いも出てきた」。それでも「気持ちを改め」て参加した。
ナヌムの家では、外に出ていたペチュンヒさんの「笑顔がいちばん印象的」「やさしい表情はいまでも目に浮かぶ」。
歴史館の内容は「ショックだったし」「信じられなかった」。「自分が生まれ育った日本の人たちがそのようなことをしていたことを信じたくなかったのかもしれない」。
イオクソンさんの証言で「印象に残ったのは『日本政府は自分たちが死ぬのを待っている』という言葉だった」。
「そんな事実はなかった」という人間が「トップに立っている日本社会がとても情けなく感じた」。
水曜集会では「いざ日本大使館を目の前にすると、大きな声をあげて『賠償しろ』と叫ぶことはできなかった」「やっぱり日本人として心のどこかに日本を思う気持ちがあるからかなと思った」。
西大門刑務所では、「社会見学に来ていただろう小学生たちがこっちを見ている」「ただ単にこっちを見ていた子もいただろうが・・・その視線はとても痛かった」。
「韓国の人達はとても優しかったことが複雑だったりする」。
「本で読むだけのような勉強ではできない体験だったし、とても中身の濃い4日間だった」。
〔B男、20才〕
留学で「カナダに行ってた時に友達のホストファミリーがフィリピン人で、日本人嫌いやって言ってはったり、カナダに住んでる中国人が反日のデモやって、オレらは一部の場所に行けへんようになったり」「なんでそんなに日本が嫌われてるんやろって思ってたけど、(西大門刑務所に)子どもが社会見学で結構いたから、そりゃ日本のこと嫌いになるやろなと思った」。
「ナヌムの家でハルモニの話聞いた時には、『この話をメモして、日本に持ち帰って伝えてほしい』っていう言葉が心に残った」。
「聞きながら『話を聞いて、いろんな感情はみんなに生まれるやろうけど、それを何らかの行動に変えられる人は何人いるやろ』って同時に考えた」「結局、自分の心にとどめてたら何も変わらんと思うしな」「ちなみにオレは帰ってきて、友達に話した」「みんな知らんことばっかりでビックリしてたわ」。
「これからオレらが世の中を担っていくっていう実感はあんまりないねんけど、なんか、しらみつぶしで、交代に友達を総理にしてるような政治ではあかんなって思うから、人種や肌の色、宗教とか関係なく、人類みんな手をつなげるように、何かできることをやろうと思う」。
〔A子、22才〕
「『慰安婦』問題については、お父さんの本を読んで、その時点ですでに衝撃を受け、ある程度の内容を知った。だから、韓国には自分の中で現実と向き合う覚悟をして参加した」。
イオクソンさんの証言は「本に載せられていた内容ともちろん同じだったけど」「実際に語っている時の表情や」「言葉の力の込め方とかから感情がリアルに伝わってきた」。
「ハルモニに対しては『私が気安く話しかけてはいけない人』」「今現在もつづく心身の傷の深さは大きすぎて私には理解できるはずもなく、理解していないような私がハルモニに話しかけるという事は恐れ多くてできない」「とにかく私は失礼な気がした」
「バーベキューの時、ハルモニの近くにいて同じご飯を食べて、『食べろ、食べろ』とハルモニは私に何度も話かけてくたけど、私は心の中でどう接したらいいか戸惑っていた(結局、笑って普通に返事した)」「今思えば私の方が元気がなかったように思う」。
西大門刑務所では「戦争の無い世界に住んでいれば、これほど残虐なことはしないはずの人の心まで(戦争は)変えてしまうんだなと改めて思った」。
「ナヌムの家で働くMさん、ボランティアの方や、水曜集会に来ていたアメリカ人女性。みんなどういう考え方で今に至ってるんかなと思うと同時に、自分の事も考えさせられた」。
「学びたい事がたくさんある。まずは今の世の中全般的に把握したいなと思うし、新聞読んだり、気になる講演会に行ってみたり」「大したことができなくても、いろんな事を学んで今の世の中と結びつけて考えていこうと思う。自分が社会全体を理解していけば、もっといろんな事が見えてきて自分にできる事とかも具体的に見えてくると思う」。
あえて「T石」と名乗りました。感想文読ませていただきました。体感の大切さを感じました。同行した大人チームもいろいろリンク先に出演し、各々の気持ちや行動を書き込みしてはりますね。つながりは本当に大事ですね。私も岡山の交流会には参加したいと思っています。勤労協でも学生本の宣伝及ばずながらさせていただきます。感想文筆者のお三方にもすばらしい内容カムサハムニダ(^_^)とよろしくお伝えください。
投稿情報: T石です | 2008/10/13 14:06
ありがとうございます。8月3日「慰安婦」企画のサイトを運営しているようなメンバーが、次に集まるさいには、ぜひ顔を出してください。そうして人の輪がつながると、また新しいパワーが生まれていきますから。では、また。
投稿情報: walumono | 2008/10/14 10:10