先日、大学に来ていただいた岩上愛さんの「ベイビー不当解雇争議の裁判」がはじまった。
以下は、第1回弁論での岩上さん自身の「陳述」。
次回は、3月5日(木)午後1時半~ 神戸地裁204号法廷で行われるそうである。
情報は「味口としゆき 雑記帳」からいただいたものです。
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意見陳述
私は「辞める」と言った事は一度もありません。実家を出て暮らしている私は、生きていくために仕事をして必要な収入を得てきました。私たちの生活は生きていくのがやっとのことでそんな簡単に仕事を「辞める」とは絶対に言いません。
奥田店長(当時)のスタッフに対する苛め、言動を除いて仕事はとても楽しかったので、職場を良くしたいという思いから社長に相談しました。審判では、奥田店長と働きたくないとか、二人の元スタッフと行動を共にしたいと考えていたことが辞める動機になったとされていますが、これは全く話が逆であり、私たちはBABYで働き続けたいという強い思いがあったからこそ、勇気を出して社長に相談したのです。
ところが社長は私を含めた元スタッフの話を聞こうとはせず、一方的に「めんどくさい」と突き放し、挙句の果てには「君たちの言っている事は嘘ばかりだ」と、BABY三宮店で起きていることをしっかり確かめようともせず、私たちの話を真剣に聞いてくれませんでした。私たちスタッフが、会社代表者に電話するのにどれだけの勇気がいったのか、働き続けたい、お店をよくしたいという強い気持ちがあったからということを理解して欲しかったです。社長の言うような直ぐに辞めてしまうパート労働者ばかりではありません。辞めたい気持ちがあるのなら、社長に相談する前に辞めています。
私は退職届も出していませんし、社長や会社から退職届を出せとも言われていない中、何も解決しないまま辞めさせられるのはおかしいと思い、事実、奥田店長が原因で、オープニングスタッフが全員辞めていった事もあり、このままではいけないという想いから労働組合に相談しました。簡単には辞められないし、BABYで働き続けたいと考えていたからこその相談です。大企業や雇い主側は、立場の弱い契約社員やパート労働者等の非正規労働者を苛めや一方的な会社の圧力で追い詰め、労働者は精神的に耐えられず、「辞めたい」と口に出す事はあると思います。又、口には出さなくても、悩んだりしていると態度に出たり、審判で指摘されたような辞めることを予定していると思われる行動をすることはあるかもしれません。しかし、それは「辞める」ことではありませんし、そうした行動があったからといって労働者に貴任があるというのはおかしいと思います。
派遣労働者、パートやアルバイト労働者を散々利用して利益をあげながら、簡単に切り捨てられ、見捨てられた労働者の気持ちが分かるでしょうか。それはおかしいよと声をあげることさえ大変なことです。アルバイトだって誇りがあり、仕事に生き甲斐も感じています。BABYだってアルバイトがいないと商品を売ることさえできません。アルバイトを使い捨てにする企業に明日はない、苛めを無くし人間らしく働ける職場にするために私は多くの方の支援を受けて声をあげました。どうか公正な判決をお願い致します。
2009年1月30日
裁判官 殿
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