➀兵庫・憲法県政の会の「京都の選挙に学ぶ会」です。長く京都市職労の委員長をつとめ、現在は京都自治労連委員長、市長選では京都市政を刷新する会の事務局長をつとめた池田豊さんのお話です。まずは選挙前の「1分CM」動画の紹介からです。「足くさい編」「チャラ男編」。
➁つづいて「マニフェスト発表の記者会見」動画も。ネットで次々発信していった。選挙の取り組みの柱、➀多様な共同の拡大、➁政策でたたかう。今日の話しのテーマは、➀共同の拡大、➁どのように訴えたか(方法)、➂候補者との関係、イメージ戦略について。
➂2000年までの共同のイメージは「この指とまれ」。04年選挙前に全国の選挙を見て 歩いた(5人くらいで)。徳島でプラスターに初めて出会った。「投票に行こう」とズラリ(ただジッと立っているのに視線が集まる)。京都にもどって集団検 討した。プラカード+ポスターの造語。
④04年これまでのやり方では勝てないと。尼崎、明石、長野、千葉、名古屋などたくさん の「市民派」選挙を研究した。04年は民主市政の会と「市民の会」(自分たちで候補者を立てる努力もしていた)「龍大の会」「まちづくりの会」と連携。 「京都民報」に広原候補が出るだけで「市民の会」から抗議が。
⑥08年弁護士・医師・宗教者・まちづくり・京都総評それぞれが加盟団体の枠をこえて仲間を広げていく。従来の「会」のメンバーでない人たちに中心にすわってもらう。それぞれに事務局をつくって自立的に動いていく。宗教者の会代表名で2800通の訴えを全宗教団体に。
⑦会に入ってほしいイエスかノーか、カンパがほ しい、振込用紙、200通もどってきた。中村和雄を市長にする医師の会も同じ訴えを。100通くらい帰って来た。146万の人口中まったく接触のなかった 大手病院の院長などからも。「民主市政の会」が手をつなぐのでなく加盟団体が幅を広げる。
⑧「民主市政の会」の加盟団体が自分で苦心し、自分で選挙をつくっていく。新人4人の選挙。選挙の戦線が大きく広がった。04年の「どういう団体と手を組むか」でなく自分たちでどう支持を広げるかをつかんで話さなかった。
⑨2012年吹き出し方式の拡大。労働者の会 (京都総評を中心に未組織労働者の中に入って)、建設業者の会(京建労を中心にその枠にとどまらず)、文化の会。さらにその外側に「市OB」「青年」「反 市教委」「脱原発」が立ち上がり、勝手連をつくった。そことは政策協定は結ばない。
⑩中村さんと適切な距離をたもちながら、情報交換もしながら、しかしそれぞれ独自に運動をした。組織面では、主要な団体が徹底した共同の拡大を(「構造改革」でやられまくっている、そこに足を踏み出さないでどうする)、その拡大を選挙指導部の独占物としない。
⑪政治面では、各団体・個人との適切な距離感、 同時に「この候補者を市長にする」という一点では妥協しない。運動面では、バラパラで一緒の運動。それぞれが自分たちでやる、同時に協力する。お互いの立 場を尊重することが大切。いつでもみんなで一緒には無理。それぞれの部署でそれぞれの考え方で。
⑫今日の2つ目のテーマ。何をどう訴えるのか。「言いたい・伝えたい」より「有権者の知りたい・関心にこたえる」へ。すべて転換した。「会」の名前もいわない。候補者の名前だけ。数カ月で有権者の支持をとる組み立て。政党の選挙とはそこはちがう。
⑬有権者の関心・問題意識をどう把握するか。市政アンケートを市職労で長くやってきた。1万2000通ももどる。しかし「特定の年齢層(60代以上で6割)/在宅者中心(主婦か高齢者)/切実な要求(ビッシリ)」。はたらきざかりのサラリーマンが抜けてしまう。
⑯どのように訴えるのか。「すべてを言い尽くそう としない」(前文・導入など書かない)、わかりやすい言葉で端的に表現する。広い市民への宣伝からターゲットを極力しぼった宣伝へ。市民は多様。女性の 会、256カ所に園児25000人、子育てと放射能にターゲット、A5でマンガだけに。
⑰女性の会のビラは団体に下ろさなかった。行政区 に下ろしてすべての保育所前で宣伝した。1園40人で市内で10000万になる。つながりのなかった園長から「うちでも配りたい」と何件も。ターゲットと 問題意識をしぼりこんで、そこから家族に広がっていく。脱原発のおかあさんたちとのつながりも。
⑱『ねっとわ~く京都』に青年の会の座談会を掲載 した。青年とのつながり考えた。青年の会での議論から会場をさがして、クラブ・メトロを見つけてきた。中村和雄の「脱原発トークバトル」(素人の乱の松本 さんと)。クラブ自身が宣伝してくれた。当日はギュウギュウ詰め。特に「脱原発」で大反響。
⑲クラブメトロの経営者が元関電労働者だった(偶 然)。中村映像がドンドンネットにあげられる。弾圧的な形で店をたたませる状況。「奪われた音楽・芸術文化居場所をとりもどせ」。ブログにその日は1万の アクセス。若者向けのビラも「革命前夜」。深夜木屋町で3日間で3万枚配付。店にもおいてもらう。
⑳クラブオーナー弾圧ひどい。いまも大きな運動。ネット初日はサーバーダウン(1秒で500アクセス)。1日9万アクセス。クラブを守れ。WEB署名も。
21)サラリーマン向けのタブロイドビラ(日刊ゲンダ イをイメージ)。年中間層を対象に。目を引く見出しを。「誰が候補者の顔でビラを受け取るか」「それより原発だろ」。伝えたいことでなく、有権者の関心に よりそっていく。発想の切り換えを。首長選挙は短期間の選挙。専門の企画委員会をつくった。
22)インターネットの活用。短期決戦(政党・議員の ものとはちがう)、候補者のパーソナリティを最重視、有権者の要求に合致した政策、多様な人物の登場(30秒・1分CMにたくさん)。フェイスブック・ツ イッター・ユーチューブ・・の「本格活用」。ユーストの中継をかって出てくれた若者も。
23)WEB戦略。➀新しい選挙ツールの位置づけと体 制(プロも)、➁ターゲットを京都に限定しない、全国に、➂政治・選挙に無関心な層に関心をもってもらう、ひっかかってもらうコンテンツ・動画(おもしろ そうと思ってもらえるように)、④青年などの組織構成員もまきこみつながり重視、学ぶ機会をも。
24)候補者。しかけて本を出す。出馬表明を京都の町屋で。候補者のイメージづくりに苦心。シ ンプルなプラスター(たくさん書き込まない)。5枚で「脱原発市長」。むずかしい政策をマンガでわかりやすく。公契約条例を8ページマンガに。3万枚。京 都総評が地元の印刷業者をまわって大反響。
25)選挙途中からノーネクタイにした。本人がリラックスできるもの。腕章もカッコよく。弁士タレマクも中村和雄だけ。マスコミ対策。連続記者会見、刷新の会結成・公契約条例発表・刷新プログラム発表、勝手連記者会見・区民協議会条例発表。繰り返すことでマスコミとも信頼を。
26)候補者との距離、候補者の役割。2度の選挙で1度も候補者ともめたことがない。候補者にひっぱってもらった。候補者に現場を激励してもらった。加盟団体の現場の役員に電話をかけていくなど。しかし、まけた。もう一度努力をしていかなければ。
コメント