民主党としての外交の大枠をも反映しているものと思うが,オバマ候補が「自由世界の指導者」とてしの強いアメリカの復活を訴え,その中で中国と共存しつつ,これをアメリカの望む地域枠組みのもとに制御するとの方向を示している。
おそらく靖国・「慰安婦」問題での対日関係の修正も,アメリカなりの東アジア枠組みづくりの一環としてのものなのだろう。
東アジアに安保の枠組みを提唱・米のオバマ上院議員(日経新聞,4月23日)
【ワシントン=加藤秀央】来年の米大統領選に出馬している民主党のオバマ上院議員は23日、外交の基本方針について演説し、東アジアに地域安全保障の枠組みを提唱する考えを明らかにした。米国の対外援助を2012年までに年500億ドルに倍増する公約も表明。「自由世界の指導者」としての米国の影響力復活を目指すと強く訴えた。
シカゴで演説したオバマ氏はアジアに関する部分で、中国の台頭は「繁栄と協力の機会を提供する一方で米国や地域のパートナーに新たな課題を与える」と発言。「オバマ外交」では中国が大きな比重を占めるとの認識を示した。
その上でアジア政策の基本方針として2国間関係と、北朝鮮の核問題を巡る6カ国協議のような多国間の枠組みの両方を強化すべきだと強調。「大統領として、アジアにおける効率的な地域の枠組みの創設を目指す」と明言し、国際テロの脅威など共通の課題に対応する安保機構が必要だとの認識を示した。
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