米下院の「慰安婦」決議案採択が、6月以降に延びている。
推進派、反対派、双方が活発に動いているようである。
慰安婦決議案、採決は来月以降に=他の案件を優先処理-米下院外交委(時事通信、5月23日)
【ワシントン22日時事】米下院で審議中の従軍慰安婦問題に関する対日謝罪要求決議案の外交委員会での採決が、6月以降にずれ込む見通しとなった。イラン問題など他の決議案を優先的に処理するのが理由。複数の議会筋が22日、明らかにした。ただ、慰安婦決議案の共同提案者は同日現在で128人に上っており、推進派は引き続き早期採決を求めていく方針だ。
慰安婦決議案採決、6月以降に先送り 米下院(産経新聞、5月23日)
【ワシントン=有元隆志】米下院外交委員会に提出されていた慰安婦問題に関する対日非難決議案の採決は、6月以降に先送りされることが22日、決まった。月末にメモリアルデー(戦没者追悼の日)の休会があるためだ。決議案提案者のホンダ議員(民主党)らは5月中の採決を目指す構えをみせていたが、ラントス委員長(民主党)らは4月下旬の安倍晋三首相の訪米もあり、「日本との関係に配慮した」(議会関係者)結果、先送りを決めたものとみられる。
23日の同委員会では、休会を控え各種決議案が処理されたが、慰安婦問題の決議案は含まれていなかった。
採決された中には、対テロ戦争での韓国の努力に謝意を表する決議案や、石油資源確保のためダルフール紛争のスーダンに肩入れする中国に対し、虐殺の防止に向けてスーダンへの影響力行使を求める決議案が含まれている。
慰安婦決議案の処理にあたっては、採決実施の判断基準となる共同提案議員の届け出が100人を上回っており、6月に採決される可能性も残っている。
安倍首相は訪米の際、ペロシ下院議長やラントス委員長と会談し、「慰安婦の方々に心から同情しているし、そういう状況に置かれていたことに対して申し訳ないという思いだ」と語った。
民主党のイノウエ上院議員も「(決議案は)不必要なだけでなく、日本との関係に悪影響を及ぼす」として、採決見送りを求める書簡をラントス委員長らに送るなどの働きかけをしている。
ホンダ議員「慰安婦決議案、来月処理の見通し」(東亜日報、5月26日)
米下院の日本軍による慰安婦強制動員の糾弾決議案採択のキャンペーンを繰り広げている在米韓国人各有権者団体は、23日に予想された決議案の外交委員会への上程が延期されるや、200余りのアジア系の有権者団体を含む連帯機構の結成を推進し議会への圧迫を強化している。
ニューヨーク・ニュージャージーの韓人有権者団体協議会の関係者は、「マイク・ホンダ議員をはじめ決議案を主導する議員らは、23日の外交委の審議案件から決議案が抜けているが、6月中には処理されるものと見ていると述べた」と伝えた。
外交委の上程権限を持っているトム・レントス外交委委員長のある補佐官は最近、ワシントン汎同胞対策委員会の指導部との面談で、「決議案上程時期について考えており、通過のために努力している」と話した。
レントス委員長側は「決議案を共同発議する議員数が120人を超えると、正式に上程する」と話したことがある。現在、共同発議した議員は129人に達する。
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