先の「産経」の記事は、ホンダ議員の背後にあった決議の「真の推進者」が中国系の団体だったと述べていたが、当のホンダ議員は、「在米韓国系団体」の大きな役割について述べている。
慰安婦決議を推進したホンダ議員に聞く(上)(朝鮮日報、8月6日)
先月31日、第2次世界大戦当時の旧日本軍による「慰安婦(性の奴隷)」実態について日本政府の公式謝罪を要求する決議案が米下院で採択された。これを提出したマイク・ホンダ議員(民主党)は3日、「北米全域で韓国系の人々が決議案採択のために行った努力は評価しきれないほどだ。非常に価値あるものだった」と述べた。
ホンダ議員は決議文採択後の同日、米議会議事堂のロングワース内にある自身の事務室で、韓国メディアとしては初めて本紙のインタビューを受けた。ホンダ議員は日本の歴史歪曲問題をめぐり韓日間で確執が続いていることについて、「1つの国が歴史的な事実を変えようとしてはならない」と日本を批判した。また、ホンダ議員は自身の選挙区で永住権問題により国外追放の危機に瀕している在米韓国人275人に対し、韓国政府と国民の関心を求めた。
--あなたは日系3世だが、日本に批判的な決議案を出すのに困難なことはなかった?
「(断固とした口調で)そうした問題で困難に直面したことはなかった。家族は同意しなかった。だが、決議案推進に反対することもなかった」
--1937年の日本による南京大虐殺についても、日本政府の公式謝罪を要求する決議案を推進する予定は?
「南京虐殺についても取り上げようと考えている。(しばらく考えた後で)今、その問題について言及するのは時期尚早だ」
--「性の奴隷」決議文採択まで、韓国系の人々の支持はどれほど助けになった?
「決議文採択のため、在米韓国系団体はアラバマ・シアトル・ロサンゼルス・トロント・バンクーバー・ニューヨーク・フロリダなど北米全域で多大な努力をした。韓国系の人々の努力は評価しきれないほど非常に価値あるものだった」
--具体的には?
「ワシントンにいる韓国系の人々は下院議員を直接訪問したり、電話で決議案採択を支持してほしいと要請した。韓国系社会はこの決議案がどれだけ重要か、下院議員たちがきちんと理解できるようにするため大きな役割を果たした」
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
慰安婦決議を推進したホンダ議員に聞く(下)(朝鮮日報、8月6日)
--日本の歴史歪曲をめぐり韓日間に確執が続いているが。
「日本帝国主義の残酷な行為については、おそらく多くの証拠があるだろう。私は1つの国が歴史的な事実を変えようとしてはいけないと考える。国は過去の歴史的な事実を直視すべきだ。それは米国も同じだ。民主主義の国では、こうした歴史的な事実を教え、伝えることが重要だ」
--普段から正義や平和の問題について多く語っているが。
「真実を追い求め、これについて語るのが重要だと思っている。良い市民になるためにも、歴史的な事実から学ぶことが必要だ。平和とは紛争のない状態ではなく、どのようにその紛争を扱うかという問題だ。戦争は非常に古い概念で、それから離れなければならない」
--韓国ではホンダ議員に対する関心が高いが、近く韓国を訪問する計画は?
「年内は難しいが、家族と共に近い将来、韓国を訪問するつもりだ。私は南北(朝鮮)の和解にも関心がある。統一のための手続きが順調に進むことを望んでいる」
--選挙区の在米韓国人275人の国外追放危機について、具体的に教えてほしい。
「カリフォルニア地域の在米韓国人が永住権を手に入れるため移民ブローカーに金を渡したが、ブローカーが米移民帰化局(INS)の職員を買収していたことが明らかになった。このためこれらの韓国人が国外追放の危機に追い込まれている。私は彼らを救済するために、決議案第1397号を提出した」
--どんな措置が取られることを望んでいる?
「彼らに対し米連邦当局が是正措置を下すよう、韓国政府が積極的に要請することを希望する。また、関心を持つ韓国の人々が米当局に対し、彼らへの善処を訴える手紙を書けば一助となるだろう」
ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員
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